http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130505/waf13050518000016-n1.htm
【衝撃事件の核心】
しどろもどろ会見、
泥仕合「大産大・やらせ受験」迷走…
あまりにお粗末“大阪の恥”
2013.5.5 18:00 産経新聞
記者会見で頭を下げる大阪産業大の
本山美彦学長(左)。
疑惑発覚から約1カ月がたっていた
大阪府大東市
大阪産業大(大阪府大東市)が入学意思の
ない付属高生に受験を依頼したとする
「やらせ受験」問題は、本山美彦学長が辞意
を表明する事態に発展した。
本山学長が4月12日の会見で
「大学の組織的関与はなかったと思う」
と述べた10日後、当時の付属高の元教頭が
組織ぐるみだったと証言。
学部長らに辞任を迫られる結果となった。
大学側は問題発覚後約1カ月、公式な会見
を行わないなど、対応の遅れも目立ち、内部
からは
「組織を解体するくらいの気持ちで、学校
運営を見直すべきだ」
と批判が強まっている。
■ついに「辞任」を口に
「第三者委員会の結論が出たら辞任する」
4月23日に開かれた各学部長や幹部職員
との会議で、やらせ受験問題の責任を問われ
た本山学長は、こう辞任の意向を示した。
問題を調査する第三者委は、5月末にも
結果をまとめ、公表する予定だ。
関係者によると、
この会議の席上、本山学長は
「学長不在の期間ができるだけないよう、
次の学長を早く選んでほしい」
という趣旨の発言を行ったという。
3月中旬の問題発覚以降、再三にわたっ
て学内から進退を問われていた学長が、
ついに決断を下した瞬間だった。
この問題は、今年1月に文部科学省への
内部告発で発覚した。
告発内容や大阪府の調査によると、
大産大は21年度の経営学部入試で、推薦
入試などで入学者が予想を上回り、国から
の補助金がカットされる定員超過となる
可能性が高まった。
そこで、付属高の当時の教頭に依頼し、
入学意思のない生徒9人に一般入試で日程
別に延べ30回受験させたとされる。
また、23年度入試では、京大など
国公立大進学者を多数輩出する系列校の
大阪桐蔭高にも、偏差値の維持のため大産
大への受験を依頼したとみられている。
実は、
当時の教頭は、退職後の23年9月に、
現在の理事長あてに関与を告白する文章を
送っていた。
しかし、大学からの聞き取り調査などの
要請には応じなかったため、大学側は
「事実が確認できなかった」
とあいまいなまま調査を終了していた。
だが、元教頭は問題が表面化した後の
今年4月22日になって大学側との面談に
応じた。
関係者によると、元教頭は同席した本山
学長に、21年度の経営学部の入試にあた
り、20年12月、当時の大学の入試担当
者から
「このままでは(入学者が増えすぎて)国
の補助金が受け取れない」
などと「やらせ受験」の依頼があったと話
した。
その際、協力した生徒に対する謝礼の支
払いについても大学側から提案があった
ことから、元教頭は金銭の支出について
前理事長に確認。前理事長も
「大学の言う通りにやってほしい」
と指示したと証言している。
■関与の有無は二転三転
問題は、今年3月17日に明らかになり、
翌18日、報道陣が大学に詰めかける騒ぎ
になった。
しかし、大学側は
「以前の報道で、不正確な報じられ方を
したことがあり、テレビカメラの取材は受
けたくない」と取材を拒否。
その後約1カ月間、大学として正式な
対応は行われなかった。
4月12日にようやく記者会見に臨んだ
本山学長は
「世間の皆様をお騒がせして誠に申し訳
なく思っています。心よりおわびします」
と謝罪。
会見がこの日になった経緯については
「学内からも会見を開くよう声明が出て
おり、そういう声にも背中を押された。
機を逸した感はあるが、あえて記者会見
を開催させていただきます」と述べた。
しかし、報道陣との質疑応答が始まり、
やらせ受験への関与について問われると、
大学側の説明は二転三転した。
当初、本山学長は
「大学の組織的関与はなかったと思って
いる」
と一度は断言したものの、認識を再度問
われると、突然言を左右にし始めた。
「これは私個人の調査の範囲のことでし
て、大学全体の総意というと、それは違
うということに…」
あいまいな回答に、報道陣からは
「学長は一体どういう立場で会見をして
いるのか」
「無責任ではないのか」と質問が相次い
だ。
手元の資料を読み返すばかりの本山
学長は
「とはいえ第三者委員会の調査結果次第
では、違うこともありえます」
としどろもどろ。
その第三者委についても、大学側は
「委員は弁護士、教育委員会関係者、
学校関係者、マスコミ関係者の5人」
と説明するだけで、メンバーは非公表に
する方針を示した。
理由について問われると
「事前に取材などされると困るので」
と繰り返し、歯切れの悪い説明に終始し
た。
■辞任求める教職員
説明の遅れや、あいまいな対応が続く
大学側に対し、学校関係者は強い憤りを
隠さない。
そもそも、
ここ数年、大産大では不祥事が相次いで
いることも関係者の悩みだ。
平成21年には、法人の資産運用を
目的とするデリバティブ(金融派生商品)
取引で、60億円にのぼる評価損が判明
した。
一方、付属高では、20~23年に、
大阪市立中や大阪府寝屋川市立中の校長
らを飲食接待していたことも発覚してい
る。
付属高は生徒の獲得を目的とした飲食
であることは否定したが、イメージに傷
がついたことは間違いない。
22年から現職となった本山学長は
学長選で、不祥事が続いた大学のイメー
ジを改め、体質刷新を掲げて当選したと
いう。
ある教授は
「一連の不祥事は、学校法人の金もうけ
や受験生獲得を第一とする体質が現れた
もの。改革を目指した本山学長も、学校
に染みついた体質は変えきれなかったの
ではないか」と嘆く。
そして、
「今の大産大のままなら、入学希望者が
増えるはずがない。不祥事を隠蔽(いん
ぺい)する体質を一新し、大学解体と呼
べるような組織改革を行わなければ」
と話した。
組織の体質改革は、トップに立つ者の
強烈な思いを持った施策をトップダウン
で、行わない失敗した時は、自ら、
その責任を負う覚悟が無いとと達成は、
困難な様です。
この学長さんも改革しようと思われて、
居たのでしょうが、責任を負う所までは
覚悟が出来て居なかった様です。
しかし、補助金って、美味しいんですね。
不正までして、確保に走るんですから。
これだけ不祥事が続いても、やはり、
入学を目指す学生が、必ず、居ますから
学校経営って、美味しい物なんですね。
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しどろもどろ会見、泥仕合「大産大・やらせ受験」迷走…あまりにお粗末“大阪の恥”
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