http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130406/waf13040607000000-n1.htm
【衝撃事件の核心】
女子大生との関係、
49歳「警部補」を「恐喝犯」へと狂わせた“未練”
2013.4.6 07:00 産経新聞
「まじめを絵に描いたような男」。
同僚たちがこう語る49歳の警部補
の“裏の顔”は、年齢と職業を偽って
出会い系サイトにアクセスし、
交際した女子大生から現金を脅し取る
不良警官だった。
3月1日、大阪府警に恐喝容疑で
逮捕された京都府警亀岡署の元警部補、
田中秀明被告(49)=起訴、懲戒
免職=は、いったんは関係が
“自然消滅”した女子大生に、出会い
系サイトをきっかけに知り合ったこと
を逆手に取り、「親にばらす」と脅迫
。
調べに対し「よりを戻したかった」
と動機を供述しながら、巻き上げた金
は出会い系サイトで知り合った他の
複数の女性との交際費につぎ込んで
いたという。
■職業、年齢を偽って…
田中被告が女子大生と“交際”を始
めたのは平成23年夏。
捜査関係者によると、田中被告は
出会い系サイトで本名こそ名乗った
ものの、現職の警察官と明かすわけは
なく、職業は「京都在住の不動産業」
。
羽振りが良さそうなイメージの職業
を選んだとみられ、年齢もかなりさば
をよんでいたという。
「本当はこんな年齢だけど、いいかな
?」。
女子大生と初めて会った田中被告が
こう尋ねると、女子大生は交際を承諾。
以降、たびたびデートに誘い、会う
たびに「お小遣い」も渡していた。
出会い系サイトで出会った者同士、
お互いの仕事やプライベートには深く
踏み込まないことは「暗黙の了解」。
結局、そんな“軽い関係”は10月
ごろに自然消滅した。
女子大生にとって、もう終わった
出来事だった。
■「誰ですか?」に激高
女子大生に悪夢が訪れたのは24年
2月。
田中被告が何を思ったのか、突然、
「また会いたい」と携帯電話にメール
を送ってきたのだ。
困った女子大生は思わずこう返信し
た。
「誰ですか?」
田中被告はこの女子大生の“知らない
ふり”に激高した。
「知らないと言うなら、裁判を起こして
証言を求める。出会い系サイトを利用
していることや、年齢の離れた者と男女
関係を持ったことが明らかになる」
最初はよりを戻したいだけだったと
いう田中被告だが、これをきっかけに、
女子大生に対する執拗(しつよう)な
恐喝が始まる。
「裁判を取り消すには弁護士に20万円
を支払わなければならない」
「とりあえず5万円振り込んでください」
恐怖におびえた女子大生は要求通り、
指定された銀行口座に5万円を振り込ん
でしまう。これがさらなる地獄の始まり
だった。
「裁判の取り消し費用がかかる。100
万円を負担してください」
「弁護士がきっちり決着をつけるべき
だと言っている。勝てる裁判を起こし、
報酬が欲しいようだ」
「弁護士への取り消し料の200万円は
毎月10万円の約束で私が返しています」
訴訟をでっち上げ、取り消し費用が
かかるという内容のメールとともに、
交際を親にばらすと脅迫を繰り返す田中
被告。
女子大生はアルバイトで稼いだ貯金を
取り崩し、要求されるままに金を振り込
んだ。
時には会うことを強制されて現金を
手渡したという。
それほど、田中被告との交際が親に
ばれることを極度に恐れていた。
それは「後ろめたさ」が理由だった。
出会い系サイトを利用していたこと、
30歳の年の差がある既婚男性と交際し
たこと、「小遣い」をもらっていたこと
…。
こんな後ろめたさから、田中被告に
「無関係」を装ったメールを送ったこと
が付け入られる隙になってしまった。
結局、女子大生が脅し取られたのは、
同年12月までに11回、計80万円に
のぼった。
■警察に相談、スピード逮捕
田中被告には、女子大生の金が尽きれ
ば、復縁の求めに応じるだろうという
算段があったようだ。
府警の調べに対し、
「金は払えないから、よりを戻せると思
った」と供述したという。
だが、こんな思惑は大きく外れる。
止む気配のない恐喝に絶えかねた女子
大生はついに親に相談。
地元の大阪府警に被害を届け出た。
最初の恐喝メールから1年がたとうと
していた今年1月のことだった。
大阪府警の捜査はスムーズに進んだ。
田中被告は、金を振り込ませていた
銀行口座を本人名義で開設し、女子大生
にも本名を名乗っていたことが決め手に
なった。
さらにメールアドレスも変更していな
いなど、女子大生が被害を警察に届ける
ことを一切想定していない無警戒ぶりだ
った。
3月1日、
大阪府警の捜査員は田中被告の勤務先で
ある京都府警亀岡署に出向いて逮捕状を
執行した。
当直明けの田中被告は
「はい、分かりました」
と応じ、観念したような表情を見せたと
いう。
逮捕容疑の被害額は24年12月に脅
し取ったとされる5万円だったが、
田中被告は取り調べにすべてを打ち明け、
大阪地検は3月21日、女子大生が渡し
た80万円全額について恐喝罪で一括
起訴した。
京都府警の調査によると、職場から
恐喝メールを送ったこともあったという
。
■「まじめ」な警察官
田中被告は昭和62年に京都府警に
採用。
関係者によると、生活安全部門などを
経て、24年3月から亀岡署警務課に
配属され、警務係長として署員の福利
厚生などを担当していた。
仕事ぶりはまじめで知られ、田中被告
を知る京都府警関係者は
「とにかくまじめを絵に描いたような人
だった」と口をそろえる。
同じ職場で勤務したという幹部も
「恐喝と聞いて、最初は被害者になった
と思ったくらい」と話した。
新人時代の田中被告を知る京都府警
幹部は
「『人のために何かしたい』と心から思
って警察官になったような男だと思って
いた。逮捕なんて考えられない」
と驚いた様子だった。
大阪府警によると、
田中被告の銀行口座はほかに不審な金の
出入りはなく、恐喝の被害にあったのは
女子大生だけだった。
しかし、女子大生から巻き上げた金は、
出会い系サイトを通じて知り合った複数
の女性との交際費に流用されていたと
みられる。
大阪府警の幹部は
「職場ではまじめであっても、同僚や
家族も知らなかった顔を持っていたと
いうこと。同じ警察官として情けなく
なる」とあきれた様子で話す。
女子大生が田中被告の本当の職業を知
ったのは逮捕後だったという。
困った警察官が、居たものです。
結構、うぶで、無知な女子大生だったん
ですね。
相談出来る友達も居なかったんでしょう。
容疑者、いい娘に当たったと言う事の様
です。
しかし、いずれ、発覚するとは、考えな
かったのか?
誰しも、限界は、有りますからね。
脅迫して来る相手とよりを戻す事なんて
有り得ないでしょう。
ともあれ、いい思いをした分、辛い思い
を味わうのは、容疑者に取って良い事で
しょう。
↧
女子大生との関係、49歳「警部補」を「恐喝犯」へと狂わせた“未練”
↧