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【経済インサイド】
ミャンマー銀行免許「日本完勝・韓国全敗」の凄まじき明暗の理由
2014.10.22 zakzak
2011年の民主化後、初めて外銀に対する
営業免許交付を決めたミャンマー。
申請した12カ国・地域の25行のうち、
6カ国9行に交付を決めたが、明暗がクッキリ
分かれる結果となった。
日本は免許申請した三菱東京UFJ銀行、
三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが
そろって“合格”し、最多。
一方、韓国、インド、台湾などは選に漏れ、
とくに3行が申請していた韓国は“全敗”の憂
き目をみた。
この理由として、金融システムの健全の発展
を目指すミャンマー政府が
「在日支店で不正が次々と発覚した韓国の銀行
を嫌がった」(邦銀関係者)との見方が出ている。
■日本の厚遇ぶり際立つ
「選考基準を点数化した結果、9行の中に3行が
入っていた。日本だから選んだわけではない」
10月1日、首都ネピドーでの記者会見で中央
銀行副総裁はこう強調したが、首をかしげる記者
もみられたという。
日本の他に複数行が免許を得た国は、2行の
シンガポールのみ。
日本に対する厚遇ぶりが際立ったからだ。
その一方で、韓国は申請した韓国産業、国民、
新韓の3行がことごとく“落選”し、完敗を余儀
なくされた。
担保の水増しによる過剰融資、融資先からの
リベート…。
日本の金融庁は8月末、最大手の国民銀行東京、
大阪両支店で多数の不正が見つかったとして、
両支店に一部業務停止命令を出した。
これを受けて日銀も過去の考査(立ち入り調査)
結果を改めて点検した結果、国民銀が実態と異な
る資料を提出し、虚偽の説明をするなどの違反
行為があったと3日に発表した。
本国の目の届きにくい在日支店の不正融資や
マネーロンダリング(資金洗浄)などの
“黒い噂”は他の韓国大手銀でもささやかれ、
日韓の金融当局が昨年から合同調査に入っていた
。
ミャンマーは民主化後、経済開放に取り組んで
きた。政府は銀行部門を外資に開放する方針を固
め、国際通貨基金(IMF)や欧州コンサル会社
などと外資参入のスキームを練ってきた。
IMFはミャンマー金融システムの健全な発展
を重視。営業免許を申請した外銀各行のコンプラ
イアンス(法令順守)もチェックしたとみられ、
邦銀幹部は
「在日支店で不正が発覚した韓国大手銀への免許
を見送った可能性がある」と打ち明ける。
■不正が発覚した韓国銀行
また、韓国の銀行は長年国有化され、アジア
通貨危機で経営危機に陥ったため、欧米の投資
銀行や邦銀ほど巨大化できていない。
このため、韓国最大手企業のサムスン電子の
資金需要に応えられず、複数の邦銀が融資して
いるありさまだ。
こうした韓国銀の資金力の乏しさがネックに
なった可能性もある。
これに対し、3行すべて合格した邦銀。
他国とのバランスを考慮すると、当初は1~
2行とみられていた。
麻生太郎財務相は3行への交付が決まった後、
「(日本の)企業は、それぞれのメーンバンク
が出ないと、(融資を受けにくく)進出しにく
いという事情を先方に伝えたのが大きかった」
と“秘策”を明かした。
日本政府は、
「アジアのラストフロンティア(最後の未開拓
地)」とされるミャンマーとの関係を築こうと、
延滞債務の解消や多額の円借款供与の方針を
表明している。
最大都市ヤンゴン近郊では、官民で工業団地
も造成。
安倍晋三首相も親書を送った。
邦銀にはこうした追い風があったようだ。
■官民セールスが奏功
邦銀の自助努力も大きく、3行とも出張所
を置いて現地の銀行と提携してきた。
三菱UFJは、
前身の横浜正金銀行が1918年にミャンマ
ーに拠点を設置した歴史を持ち、現在は出張
所に格上げしている。
ミャンマー事業強化の先陣を切ったのは
三井住友。
2011年の民主化後、外国銀行で初めて
ヤンゴンの駐在員事務所を出張所に格上げし
た。
みずほも昨年、駐在員事務所を出張所とし、
3行とも着々と準備をしてきた。
3メガの首脳は何度もミャンマーを訪問。
麻生財務相は
「官民一体のトップセールスが功を奏した」
と胸を張る。
邦銀の“完勝”に沸き立つのが、生命保険
や損害保険など日本の金融業。
日本の生保で初めてミャンマーに駐在員
事務所を設置したT&Dホールディングス
傘下の太陽生命保険は今月、ミャンマー保険
公社に対し、事務効率化のための保険システ
ムを寄贈したと発表した。
中堅生保の同社はこれまで海外に進出して
いなかったが、将来的にミャンマー保険市場
が開放されれば、参入を見据える。
他の生損保各社もミャンマー市場に注目し
ており、関係者からは
「3メガの免許取得は生損保進出の追い風に
なる」と期待する声が少なくない。
ミャンマーの銀行は最大手でも総資産が数
千億円程度と小さい。
同国に進出する外国企業の資金需要に応え
られておらず、外銀への期待は大きい。
■2015年にも支店開設
3メガは15年度にも支店を開設し、ミャ
ンマーに進出した日系企業や地元銀行などに
対し融資や貿易決済、海外送金などのサービ
スを始める。
だが、先行者メリットを確保しようとすれ
ば、採算を度外視したシェア争奪戦に陥り
やすく、韓国大手銀と同じような不正に手を
染めてしまう危険性もはらむ。
3メガ“合格”という快挙におごらず、
コンプライアンスを徹底し、地元に利益を
還元できれば邦銀への信頼度はさらに高まる
はずだ。
現在は外銀の参入が認められていない個人
向け金融サービスの解禁も見えてくる。
大したものですね。3銀行が、合格するとは
。
何せ、ミャンマーの経済を握るのですから。
記事に有る通り、邦銀が、不正を行う事無く、
ミャンマーの経済発展に寄与出来れば、今後
とも日本との絆は、太くなる事でしょう。
しっかりと活躍して欲しいものです。
韓国の銀行を選ばなかった、ミャンマー政府
の方針は、お見事でした。
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とっても古い記事ですが。ミャンマー銀行免許「日本完勝・韓国全敗」の凄まじき明暗の理由。
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