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日本は「ドイツを模範に…」 説教を垂れる中国に問う、困るのはどちらか。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140323/chn14032311110002-n1.htm

【軍事情勢】
日本は「ドイツを模範に…」 
説教を垂れる中国に問う、困るのはどちらか

2014.3.23 09:52  産経新聞

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アフガニスタン北部・マザリシャリフの
ドイツ連邦軍基地内にある慰霊碑の前に立つ
フランクワルター・シュタインマイヤー独外相
(手前右)。外国への介入軍事力として大胆
に再編されているドイツ軍は11年もアフガン
駐留を続けた
2月9日
(ロイター)



 中国の王毅外相(60)が8日、記者会見で日本に敵意
むき出しの説教を垂れた。

「第二次世界大戦後のドイツを模範とすべきだ」

「過去の清算」を強要したつもりだろうが、在アフガニス
タンのドイツ連邦軍基地に建つ慰霊碑を知らぬらしい。

 ならば以下、教えて進ぜる。




■コソボで戦後の戦闘初陣

 ドイツは日本同様、第二次大戦の敗戦国。

 確かに両国は、国際社会の警戒が薄まり、紛争解決
に向けた軍事力提供を期待される。

 反面国内には、敗戦史観を拭わず不安視する国民がいまだ
にいる。

 そのギャップの調整に、エネルギーを費やさざるを得
ない。

 故に、極めて慎重に、極めて抑制的に、安全保障上の
戦略・諸政策を展開してきた。

 しかし、安全保障上の歩みの内実や速度は似て非なる。

 安倍晋三首相(59)は「積極的平和主義」を国内外で
訴え、ギャップを埋めようと腐心する。

 一方のドイツは、冷戦崩壊(1991年)以降、NATO
(北大西洋条約機構)やEU(欧州連合)という集団
安全保障の枠組みの変質を巧みに活用。

「普通の国=戦勝国」の仲間入りを果たすべく、着実
・確実に布石を打ってきた。

 例えばコソボ紛争(96~99年)で、虐殺をやめぬ
セルビアへの空爆に攻撃機14機を500回投入した。

 独連邦軍が戦後創軍されて以来、戦闘行為は初陣。

 しかも空爆にロシアが反対し、国連安全保障理事会の
明確な授権を欠く作戦行動だった。

 それまでの独軍は直接戦闘を避け、輸送など兵站や医療
といった間接支援でさえ、国連PKO(平和維持活動)や
安保理が承認したNATOの作戦内でしか派兵していなか
った。

 2001年の米中枢同時テロ後、国際テロ組織やイスラ
ム原理主義勢力の掃討に向け、米国や英国、フランスなど
50カ国近くが国連決議の下、国際治安支援部隊
(ISAF)をアフガンに派遣。

 独軍も最大時4500人を送り込んだ。

 国防相だったペーター・スュトルック氏(1943~
2012年)は言い切った。

「ドイツ防衛には、アフガンのヒンドゥークシュ山脈で
あっても派兵は必要となる」

 独軍はウズベキスタンの、アフガン国境近くに基地
まで保有した。

 スュトルック氏は基地の将兵を激励した。

「戦争を軍事力で止めさせるべき。平和のため、世界中
で戦闘準備をせねばならない」




■格段に大胆な決断

 国防省報告書《戦争に向けた独軍の準備》でもスュト
ルック氏は

《平和維持と安定化以上の任務を期待する。アフリカで
より大規模な役割が期待される》とうたう。

 後任国防相のフランツ・ヨーゼフ・ユング氏(65)
も国防白書に

《独軍は外国への介入軍事力として、徹底的に再編され
るべきだ》と記した。

 中国の脅威を前にして尚

「集団的自衛権は保有すれど行使できない」と、理解
不能な“論理”で足踏みするわが国とは、日本史には
ない民族浄化は別として脱敗戦国意識が相当違う。

 日独の岐路は、イラクによるクウェート侵攻で勃発
した湾岸戦争(1990~91年)だった。独軍は戦闘
に加わらなかった。

 代わりに、地中海での機雷掃海やトルコへ軽攻撃機
18機+防空要員700人を派遣。

 米国への財政・物品支援100.7億ドルのほか、
トルコやイスラエル、英仏、エジプト、ヨルダンに莫大
な各種経済援助を行った。

 ところが、東西ドイツの再統一を助けた西側諸国の
議会やメディアは、戦闘正面を回避する同盟国ドイツを
非難した。

 どこかで聞いた話。

 そう、わが国も1兆3000億円近い資金援助を実施
した。

 だが戦後、クウェートの感謝決議の中に、日本国名は
なかった。

 自衛隊を派遣できず、事実上の傍観を決め込んだ反発
は大きかった。

 そこで日本政府は、PKO協力法を成立させ、自衛隊
の海外派遣第一号となる海自によるペルシャ湾での機雷
掃海を実現した。

 しかし、ドイツの反応は格段に大胆だった。

 連邦憲法裁判所が94年、NATOや西欧同盟(WE
U)の域外での軍事力行使は可能という合憲判断を下し
たのである。

 前述したセルビア空爆やアフガンでの対テロ戦はこの
判断で可能となる。

 カンボジア(医療/92~93年)やソマリア(兵站
支援/92~95年)でのPKO、ボスニア紛争(92
~95年)におけるアドリア海での制裁監視といった、
周到且つ慎重な段階を意識的に踏み、内外の反応を見極
めた上での繊細な決断は見事というほかない。




■アフガンに建つ慰霊碑

 ところで、中国の李克強首相(58)は5日

「第二次大戦の勝利の成果と戦後国際秩序を守り抜く」
と述べた。

 日本との戦闘を避け続けた中国共産党が「戦勝国」
を気取る。

 朝鮮戦争(50~53年休戦)以降現在の海洋侵出
まで、「戦後国際秩序」をいちいち壊してきた中国が
「守り抜く」と嘘をつく。

 片腹痛いが、日本が「ドイツを模範」とし、戦後国際
秩序に厳格に従い、集団的自衛権行使や多国籍軍参加に
道を開くと、困るのは中国。

 そもそも独憲法裁判所は、合憲判断を下すにあたり

《基本法(憲法)が定める『独防衛』とは国境を守る
だけでなく、危機対応や紛争防止など世界中のどこで
あれ、広義でのドイツの安全を守るに必要な行動》
と断じた。

 この判例以前の「独防衛」は、自国とNATO同盟
国の域内防衛に限ると解されていた。

 判例は安倍内閣が進め、中国が恐れる、憲法解釈
変更そのものなのだ。

 国際秩序への貢献には、強力な諜報機関も必要だ。

 ドイツは、総合力においてCIA(米中央情報局)
をしのぐ米国防総省国防情報局(DIA)にまで情報
提供できる連邦情報局(BND)を持つ。

 見習おう。

 何より、国際秩序を乱す国家に対する抑止力の飛躍
的強化は不可欠だ。

 アフガンに11年も駐留した独軍では60人近い
将兵が戦死した。

 冒頭触れた慰霊碑は、英霊を悼むべく建立された。

 独国民は第二次大戦後初めて「戦死」という響きを、
悲しみとともに現実感を持って受け止めた。

 ただし、勇敢に戦った英霊はドイツの精強ぶりを再
び世界に印象付け、祖国やNATOの守護神となった。

 そういえば、ドイツの兵器輸出は米露に次ぐ第3位
で、4位の中国を上回る。

 中国の仰せの通り、ドイツを手本とする分野は目白
押しだ。

(政治部専門委員 野口裕之)






確かに、ドイツは、大したものです。中国外相が、
言う様に、見習うべき事が、沢山、有ります。

戦後の賠償等は、既に解決済みですから、外相の助言
通り、日本もアジアに於ける、確固たる立場を作り
上げるべきでしょう。

それには、普通の国になる事が、第一歩です。

憲法9条を見直し、交戦権を取り戻す事でしょう。

交戦権は、どの国も普通に持っているものです。

それをマッカーサーの判断により、取り上げられた
ままでは、国としての本来の姿に戻れません。

そして、諜報機関も持つべきでしょう。

そう、ドイツが、持ってるもの全て、見習って、
失ったものを取り戻し、きちんと他国と同じ様に
国際協力も可能な国にしましょう。

たまには、中国の大臣も良い事を言うものですね。


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