http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120728/biz12072812270005-n1.htm
【ドラマ・企業攻防】
ソフトバンク、“プラチナバンド”獲得
「つながりにくい」との汚名返上に正念場
2012.7.28 12:00 産経新聞
東京・六本木でチラシを配るソフトバンク
モバイルのスタッフ
つながりやすい特性から
“プラチナバンド”と呼ばれる
900メガヘルツ帯の周波数を
利用したソフトバンクの携帯
電話サービスが25日に始まっ
た。
「つながりにくい」との評判が
定着したソフトバンクは、汚名
をそそぐ強力な武器を手に入れ
た。
だが、通信品質を短期間で
向上するのは難しく、大口顧客
による解約の動きも顕在化した。
「将来はNTTドコモに並ぶ」
と孫正義社長の鼻息は荒いが、
さらなるシェア拡大にはこれ
からが正念場だ。
■不利な戦い
「よろしくお願いしま~す」。
今月25日、東京・六本木の
交差点。うだるような暑さの中、
行き交う通行人にチラシを配布
するソフトバンクのスタッフの
姿があった。
「号外!」と書かれたチラシを
開くと、
「つながらない→→つながる」
との大きな文字。
プラチナバンドでのサービス
開始で通信品質が大きく改善
するとのアピールだった。
900メガヘルツ帯は、
これまでの2・1ギガヘルツ帯
に比べて室内にも電波が入り
やすく、障害物などを回り込ん
で伝わる特性がある。
このため、ビルの中や繁華街
などでも通話やデータ通信が
しやすくなる。
同じ特性を持つ800メガ
ヘルツ帯でサービスを展開する
ドコモ、KDDI(au)に比
べ、ソフトバンクは
「不利な戦い」を強いられて
きた。
利用者に不満が募っていたが、
悲願だったプラチナバンド獲得
によって、孫社長は
「もうつながりにくいとは言わ
せない」と自信満々だ。
ただ、900メガヘルツ対応
の基地局はサービス開始当初で
同社全体(約18万局)の
わずか数%。
23~25年度の3年間で
1兆5500億円を投じ、
「垂直立ち上げで一気に改善
していく」(孫社長)計画だが、
人口カバー率90%超を達成
できるのは2年後だ。
すでに800メガヘルツ帯
で人口カバー率99%超を
実現しているライバルに対し、
なおしばらく通信品質で苦
しい戦いが続く。
■怠った設備投資
「つながりにくい」
との評判に対し、ソフトバン
クは利用する電波特性の違い
を理由にしてきた。
だが、業界には“自業自得”
との見方もある。
先行するドコモやKDDI
に比べて設備投資を怠って
いた時期があるからだ。
売上高に対する設備投資
額の比率をみると、それが
うかがえる。
携帯電話事業に参入した
平成18年度は15・3%
とKDDIよりも高いレベ
ルにあったが、20年度に
は9・6%、21年度は
8・0%と減少した。
NTTドコモ、KDDI
は15%以上を維持して
おり、ただでさえライバル
より劣っていた通信品質の
差は、さらに開くことに
なった。
しかも、ソフトバンクは
20年7月に米アップルの
スマートフォン
(高機能携帯電話)
「iPhone(アイフォ
ーン)」を発売し、急速に
加入者を増やしていた。
22年度からは再びKD
DIを上回るようになったが、
過去の設備投資の減額が通信
環境の悪化を助長させたこと
は否定できない。
加入者が急増するなかで
設備投資を減らしたのは、
平成18年に英ボーダフォン
から携帯電話事業を買収した
ことで膨らんだ有利子負債の
返済を優先させたからにほか
ならない。
18年度末に2兆1581
億円だった有利子負債は21
年度末には1兆5010億円
に急減。
さらに23年度末には
5472億円まで圧縮した。
■大口顧客の離反
そのツケは企業顧客の
“離脱”となって表れ始めた。
昨年10月からアイフォー
ンを発売したKDDIの営業
攻勢で、製薬業界最大手の
武田薬品工業をはじめとする
大口需要家がKDDIに乗り
替える動きが出ている。
今後のスマホユーザーと
して期待できる企業顧客の
離脱は大きな痛手で、成長
シナリオの修正を迫られる
可能性もある。
携帯電話事業に参入して
以来、ソフトバンクは加入
者同士の通話を無料にした
「ホワイトプラン」
などの割安な料金制度や、
アイフォーン独占販売など
独自サービスで利用者の心
をつかんでいった。
若者を中心に人気は依然
高く、新規契約から解約を
差し引いた純増数は首位を
独走する。
一方で、通信会社を変更
しても同じ電話番号を使え
る番号持ち運び制度
(MNP)では、アイフォ
ーン独占が崩れて以降、
6月まで9カ月連続でKD
DIの後塵(こうじん)を
拝している。
陰りが見えたブランドに
再び輝きを与えるには、
「つながりにくい」
との汚名を返上するほか
ない。
ただ、通信品質を向上
するにはプラチナバンド
だけでは難しい。
基地局の設置方法や
干渉調整など長年にわた
って蓄積されたノウハウ
が不可欠だ。
「一朝一夕に構築できる
ものではないですよ」。
KDDIの田中孝司社長
はソフトバンクのプラチナ
バンドの効果を冷ややかに
見ている。
ソフトバンクは、こうし
た見方をはね返せるのか。
通信会社として真の実力
が問われている。
(松元洋平)
まあ、孫さんの事。何とか、
するでしょう。
繋がりにくいの裏には、
設備投資の問題が、有った
んですね。
人口カバー率も低いですね。
野球では、ソフトバンク
ファンの私ですが、携帯を
ソフトバンクに乗り換える
つもりは、全くなく、
IDO時代からauを使い続け
てます。
ただ、今後もauのままか?
は、疑問ですが。
docomoに換えようと言う
思いが強いです。
しかし、docomoもトラブ
ルが、多いのが気に成り
ますね。
果たして、SBの携帯は、
本当に繋がりやすくなる
のでしょうか?
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