http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/131208/wlf13120818000022-n1.htm
【関西の議論】
そそり立つ“割りばしタワー”、「南海そば」の人気の理由
2013.12.8 18:00 産経新聞
南海なんば駅2階の「南海そば」。そそり立つ
「はしタワー」に圧倒される
大阪市中央区
駅の「立ち食いうどん・そば」の数が減っている。
かつて小さな駅でも見られたが、最近は大きな
ターミナル駅に行かなければなかなかお目にかから
なくなった。
そんな中、南海なんば駅(大阪市中央区)では、
50年近く続く店がある。
開店以来、
はしを塔のように積み上げる「はしタワー」で有名。
普通のゆでめんのうどん、そばを扱うが、うどん
文化とされる関西で、なぜかこの店の販売量はそば
2に対しうどんは1。
ほかにも追加料金なしで中華めんに変更できる
ことなど、ユニークな点が多い。それらのワケを探
ると…。
(張英壽)
■全国ここだけ?
南海なんば駅構内にある「南海そば」。
店内に入ると、ほかの店にはまずない形状のもの
が視界に入ってくる。
割りばし入れからはしがはるか上に飛び出し、
花のような先広がりのタワーを形成している。
高さは50、60センチもあり、店内にいくつも
置かれている。
中に入っているはしは500~600本。
ふつうに入れると100本程度といい、その5、
6倍あるわけだ。
「はしをこんな形にして置いているのは全国でも
ここだけでしょう。遠方からこの割りばしを目当て
に、来店するお客さんも多いんです」
南海そばを運営する南海電鉄グループ会社
「南海エフディサービス」(大阪市浪速区)営業部
の中尾浩二さん(29)は説明する。
確かに「はしタワー」の形状は芸術的とさえ言え
圧倒される。
店長の重田かおるさん(42)は
「タワーの中心部にはしを入れることで、芯の役割
になります。午後3~5時、お客さんが少ないとき
に補充します」と話す。
南海エフディサービスによると、「はしタワー」
の成り立ちはこうだ。
現在計5店ある「南海そば」は、昭和41年7月
に第1号店としてなんば駅2階に開店。
開店後、しばらくして、忙しく割りばしの補充が
追いつかないことがあったため、積み上げて置いた
のが、始まりだという。
高度成長期、時間を惜しんだサラリーマンたちが、
立ち食いで、うどんやそばをかき込んだ光景が思い
浮かぶ。
第1号店はその後も、朝、夕など忙しいさなかで
も、はしをつぎ足す必要がなく実用的であるため、
引き継がれ現在に至っている。
さらになんば駅では、昭和60年に3階にも
「南海そば」が開店。
こちらも1号店の伝統を継承し「はしタワー」
を続けている。
一方、「南海そば」はこの2店を含め現在5店が
営業。
なんば駅以外に南海新今宮駅、JR天王寺駅、
南海和歌山市駅でも営業しているが、なんば駅以外
の3店では、再利用するプラスチックばしである
ことなどから、「はしタワー」は取り入れていない
。
■中華めん交換、ジャズも
南海そばで驚くのは「はしタワー」だけではない
。
うどんやそばから、中華めんへの変更ができると
いう。
うどんとそばのだし汁はもともと同じ和風のもの
を使うが、ここに中華めんを入れる。
和風だしのラーメンとでも言おうか。
たとえば、肉うどん・そばや月見うどん・そばを、
中華めんにしてしまうのだ。
中華めん変更に追加料金はいらない。
店長の重田さんが、チャーシューを使ったメニュ
ーをつくる際、中華めんが合うのでは、と思いつい
たという。
重田さんは
「昔、学校給食で同じようなものがありました。
50代くらいの人には人気」という。
昨年2月からなんば駅2階だけの限定として始め
たが、好評を博したため、その後和歌山市駅を除く
3店でも扱うようになっている。
南海エフディサービスの中尾さんは
「ラーメンが国民食となる中で、中華めん好きの人
が増えているのではないか」と指摘する。
一方、昭和60年に開店したなんば駅3階の店で
は、今年1月に場所を改札外から中に移転し、店内
にジャズを流すようにしている。
駅ビル改装に伴い、移転が必要になったため、
リニューアルした。
照明も以前の店に比べて明るくし、女性客の姿も
目立っている。
立ち食いうどん・そば店は20年ほど前に比べれ
ば減少した感がある。
統計などはなさそうだが、重田さんは
「昔は小さい駅にもあったが、それがなくなった。
いまはデフレなどもあり、駅を出ればほかにも安く
食べられるものがある」と話す。
確かに牛丼は並で280円。
駅でうどんやそばをすするのと変わらない。
いやメニューによってはもっと安い。
それでも立ち食いうどん・そばは進化している。
■そば人気でおしながき変更
ところで、「南海そば」の店名。
うどんのイメージが強い関西だが、最初から、
うどんが入らないこの名称でスタートしている。
ただし、店名にうどんはないものの、そば専門
店ではない。
うどん、そば、どちらも売る店で、いずれも
大衆的なゆでめんを使用している。
店の前に掲示された「おしながき」を見ると、
「かけそば・うどん」「月見そば・うどん」など
と縦書きで表示され、そばが上になっている。
南海エフディサービスによると、以前は、
うどんのほうが目立つように、おしながきの上に
書いていたが、数年前に現在のように変えたと
いう。
なぜか。そばのほうが、うどんより多く売れる
からだという。
重田さんは
「そば2に対してうどんは1。夏はそばが増え、
冬はうどんが増えますが、だいたいこの比率です」
と打ち明けた。
店名にそばとあるから、それに釣られて注文
する人もいるかもしれない。
それにしても2対1とは、はっきりした差だ。
「関西はうどん」というイメージが強かったが、
南海そばでは違うようだ。
ただ、京阪神のJR駅で立ち食いなどのそば
・うどん店19店を展開するジェイアール
西日本フードサービスネット(大阪市淀川区)
によると、うどんとそばの販売量はほぼ五分五
分。
「南海そば」でそばが売れる理由について南海
エフディサービスの中尾さんは
「店名が『そば』とつけられていることが原因
としてあるかもしれないが、はっきりはわから
ない」と話している。
大阪と言えば、うどんのイメージが、私にも
有りましたが、こうしたお店が有るんですね。
確かに、昔、駅には、立ち食いうどんやそば
の店が存在してました。
この辺りで、残ってる駅と言えば、津駅です
か。
近鉄四日市駅にも昔は、存在していた様です
が、今は、無くなってます。
残念ながら、電車と言えば、ほとんど、近鉄
なんで、JRの方は、良く知りません。
そうそう、名古屋は、新幹線乗り場のきしめ
んが、人気だそうですが、食べた事がありま
せん。
乗る時って、帰省の時が、ほとんどで、
手荷物が、多くて、立ち寄り難いんです。
駅に行くと、食べたくなるのは、不思議です
ね。
【関西の議論】
そそり立つ“割りばしタワー”、「南海そば」の人気の理由
2013.12.8 18:00 産経新聞

南海なんば駅2階の「南海そば」。そそり立つ
「はしタワー」に圧倒される
大阪市中央区
駅の「立ち食いうどん・そば」の数が減っている。
かつて小さな駅でも見られたが、最近は大きな
ターミナル駅に行かなければなかなかお目にかから
なくなった。
そんな中、南海なんば駅(大阪市中央区)では、
50年近く続く店がある。
開店以来、
はしを塔のように積み上げる「はしタワー」で有名。
普通のゆでめんのうどん、そばを扱うが、うどん
文化とされる関西で、なぜかこの店の販売量はそば
2に対しうどんは1。
ほかにも追加料金なしで中華めんに変更できる
ことなど、ユニークな点が多い。それらのワケを探
ると…。
(張英壽)
■全国ここだけ?
南海なんば駅構内にある「南海そば」。
店内に入ると、ほかの店にはまずない形状のもの
が視界に入ってくる。
割りばし入れからはしがはるか上に飛び出し、
花のような先広がりのタワーを形成している。
高さは50、60センチもあり、店内にいくつも
置かれている。
中に入っているはしは500~600本。
ふつうに入れると100本程度といい、その5、
6倍あるわけだ。
「はしをこんな形にして置いているのは全国でも
ここだけでしょう。遠方からこの割りばしを目当て
に、来店するお客さんも多いんです」
南海そばを運営する南海電鉄グループ会社
「南海エフディサービス」(大阪市浪速区)営業部
の中尾浩二さん(29)は説明する。
確かに「はしタワー」の形状は芸術的とさえ言え
圧倒される。
店長の重田かおるさん(42)は
「タワーの中心部にはしを入れることで、芯の役割
になります。午後3~5時、お客さんが少ないとき
に補充します」と話す。
南海エフディサービスによると、「はしタワー」
の成り立ちはこうだ。
現在計5店ある「南海そば」は、昭和41年7月
に第1号店としてなんば駅2階に開店。
開店後、しばらくして、忙しく割りばしの補充が
追いつかないことがあったため、積み上げて置いた
のが、始まりだという。
高度成長期、時間を惜しんだサラリーマンたちが、
立ち食いで、うどんやそばをかき込んだ光景が思い
浮かぶ。
第1号店はその後も、朝、夕など忙しいさなかで
も、はしをつぎ足す必要がなく実用的であるため、
引き継がれ現在に至っている。
さらになんば駅では、昭和60年に3階にも
「南海そば」が開店。
こちらも1号店の伝統を継承し「はしタワー」
を続けている。
一方、「南海そば」はこの2店を含め現在5店が
営業。
なんば駅以外に南海新今宮駅、JR天王寺駅、
南海和歌山市駅でも営業しているが、なんば駅以外
の3店では、再利用するプラスチックばしである
ことなどから、「はしタワー」は取り入れていない
。
■中華めん交換、ジャズも
南海そばで驚くのは「はしタワー」だけではない
。
うどんやそばから、中華めんへの変更ができると
いう。
うどんとそばのだし汁はもともと同じ和風のもの
を使うが、ここに中華めんを入れる。
和風だしのラーメンとでも言おうか。
たとえば、肉うどん・そばや月見うどん・そばを、
中華めんにしてしまうのだ。
中華めん変更に追加料金はいらない。
店長の重田さんが、チャーシューを使ったメニュ
ーをつくる際、中華めんが合うのでは、と思いつい
たという。
重田さんは
「昔、学校給食で同じようなものがありました。
50代くらいの人には人気」という。
昨年2月からなんば駅2階だけの限定として始め
たが、好評を博したため、その後和歌山市駅を除く
3店でも扱うようになっている。
南海エフディサービスの中尾さんは
「ラーメンが国民食となる中で、中華めん好きの人
が増えているのではないか」と指摘する。
一方、昭和60年に開店したなんば駅3階の店で
は、今年1月に場所を改札外から中に移転し、店内
にジャズを流すようにしている。
駅ビル改装に伴い、移転が必要になったため、
リニューアルした。
照明も以前の店に比べて明るくし、女性客の姿も
目立っている。
立ち食いうどん・そば店は20年ほど前に比べれ
ば減少した感がある。
統計などはなさそうだが、重田さんは
「昔は小さい駅にもあったが、それがなくなった。
いまはデフレなどもあり、駅を出ればほかにも安く
食べられるものがある」と話す。
確かに牛丼は並で280円。
駅でうどんやそばをすするのと変わらない。
いやメニューによってはもっと安い。
それでも立ち食いうどん・そばは進化している。
■そば人気でおしながき変更
ところで、「南海そば」の店名。
うどんのイメージが強い関西だが、最初から、
うどんが入らないこの名称でスタートしている。
ただし、店名にうどんはないものの、そば専門
店ではない。
うどん、そば、どちらも売る店で、いずれも
大衆的なゆでめんを使用している。
店の前に掲示された「おしながき」を見ると、
「かけそば・うどん」「月見そば・うどん」など
と縦書きで表示され、そばが上になっている。
南海エフディサービスによると、以前は、
うどんのほうが目立つように、おしながきの上に
書いていたが、数年前に現在のように変えたと
いう。
なぜか。そばのほうが、うどんより多く売れる
からだという。
重田さんは
「そば2に対してうどんは1。夏はそばが増え、
冬はうどんが増えますが、だいたいこの比率です」
と打ち明けた。
店名にそばとあるから、それに釣られて注文
する人もいるかもしれない。
それにしても2対1とは、はっきりした差だ。
「関西はうどん」というイメージが強かったが、
南海そばでは違うようだ。
ただ、京阪神のJR駅で立ち食いなどのそば
・うどん店19店を展開するジェイアール
西日本フードサービスネット(大阪市淀川区)
によると、うどんとそばの販売量はほぼ五分五
分。
「南海そば」でそばが売れる理由について南海
エフディサービスの中尾さんは
「店名が『そば』とつけられていることが原因
としてあるかもしれないが、はっきりはわから
ない」と話している。
大阪と言えば、うどんのイメージが、私にも
有りましたが、こうしたお店が有るんですね。
確かに、昔、駅には、立ち食いうどんやそば
の店が存在してました。
この辺りで、残ってる駅と言えば、津駅です
か。
近鉄四日市駅にも昔は、存在していた様です
が、今は、無くなってます。
残念ながら、電車と言えば、ほとんど、近鉄
なんで、JRの方は、良く知りません。
そうそう、名古屋は、新幹線乗り場のきしめ
んが、人気だそうですが、食べた事がありま
せん。
乗る時って、帰省の時が、ほとんどで、
手荷物が、多くて、立ち寄り難いんです。
駅に行くと、食べたくなるのは、不思議です
ね。