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LED研究光らす原動力…中村氏の「怒り」、天野氏の「信念」
2014年10月9日 05:30 スポニチ
ノーベル物理学賞に決まり、研究室で取材に応じる
中村修二さん
Photo By 共同
青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル
物理学賞の受賞が決まった中村修二・米カリフォル
ニア大サンタバーバラ校教授(60)、赤崎勇
・名城大終身教授(85)、天野浩・名古屋大教授
(54)の3人はそれぞれ喜びを語った。
米国で7日(日本時間8日)会見した中村氏は、
研究の原動力を「怒り」と表現。
フランスの空港で取材に応じた天野氏は「信念」
とした。研究者としての道のりも対照的な2人と、
天野氏の師である赤崎氏の3者が、日本を明るい
話題で照らした。
米国の大学で記者会見した中村氏は何を励みに
研究に取り組んでいるかと問われ
「アンガー(怒り)だ。今も時々怒り、それがや
る気になっている」と答えた。
特許権や対価をめぐり、勤務先だった日亜化学
工業(徳島県)と法廷闘争を繰り広げた経緯に触
れ、「怒りがなければ、今日の私はなかった」と
ユーモア交じりに話した。
日米の研究環境の違いについても
「米国の研究者は自由がある。日本は誰にでもチ
ャンスがあるわけではない」と指摘。
日本企業の問題点として「英語ができないこと」
を挙げ、
「日本は第1言語を英語にするぐらいの大改革を
しないと経済が収縮するだけだ」
と厳しい警鐘も鳴らした。
仏企業との共同研究のため訪れた同国南東部
グルノーブルで取材に応じた天野氏は、受賞決定
発表時は飛行機の中。
「乗り継ぎの(ドイツの)フランクフルトでパソ
コンを開けたら、ズラーッと電子メールが来てい
て…」受賞を知ったという。
空港でジャケットにリュックサックといういで
たちで報道陣に囲まれた天野氏は
「私は最も平均的な日本人。(赤崎氏と中村氏の)
お二人は受賞して当然と思いますが、私は仲間に
入れていただいて大変びっくりしています」
と謙虚に笑った。
開発は何年も実験を重ねた末の成果だが、苦労
を顔に出さない。
「実験が失敗するたびにめげたけど、下宿に帰っ
て寝て起きると新しいアイデアが出てきた。必ず
できるとの信念があれば、あとは諦めないことだ」
妻と京大大学院生の長女、大学生の長男という
4人家族。
土日も研究室にこもる生活に
「昔は文句を言っていたけど途中で諦めてくれた」
と苦笑い。
この日、家族からのメールにフランクフルトから
「これまで好き勝手をさせてくれてありがとう」と、
すぐに返信した。
また、浜松市に住む母祥子さん(79)の元には
「これまで育ててくれてありがとう」とのメールが
届いたという。
国内の大学で研究を続けてきた赤崎、天野両氏と、
サラリーマン生活、会社との対立を経て異国での
研究生活を送った中村氏。
日本の研究者としてまったく別の道を歩んできた
が、中村氏は「3人で受賞できて良かった」と共同
受賞を喜んだ。
中村さんは、日本人か?アメリカ人か?で、ネット
上、沸いたそうです。
プレス資料にアメリカ市民と有ったからだそうで、
で、永住権を取ってから、アメリカ国籍に変更した
様で、今は、アメリカ人となってる様ですね。
まあ、それほど、科学者には、生き難い国なんで
しょう。
環境が、変わらない限り、日本の頭脳は、海外に
流し続ける事でしょうね。
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LED研究光らす原動力…中村氏の「怒り」、天野氏の「信念」
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