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【衝撃事件の核心】
尼崎事件ハナもマサも「過去」語り始めた
崩壊する「美代子=恐怖ヒエラルキー」
2012.11.11 12:00 産経新聞
「絶対的家長」は、いつの間にか
周囲から孤立していた。
兵庫県尼崎市の連続変死
・行方不明事件で、中心人物と
される角田(すみだ)美代子容疑
者(64)=死体遺棄容疑で逮捕
=は、養子縁組や家庭乗っ取り
などで独自の“家族集団”を作り
上げ、アメとムチで服従させてき
た。
恐怖に縛られ、強固な一枚岩と
みられていたファミリーだが、
そのつながりもまた
「みせかけの結束」に過ぎなかっ
た。
美代子容疑者の最初の逮捕から
1年がたち、親族らは次々と
「過去」を告白する。
美代子容疑者への嫌悪感もあら
わにし始め、希代の家族集団の
ヒエラルキーが崩れ去ろうとして
いる。
■「私が悪い」
「全員が関与したわけではない」
今月7日、橋本次郎さん=当時
(53)=の死体遺棄容疑で逮捕
された美代子容疑者は、自身の
容疑を認めながらも共犯者とされ
た親族の一部については、名前を
挙げて
関与を否定した。
逮捕前には、取調官に対して
「すべて私が悪い」などと、罪を
全部背負い込むかのような言葉を
漏らすこともあったといい、
“家族”と離れて1年の間に、
心境の変化もみられている。
美代子容疑者が関与を否定した
のは、義理の娘、瑠衣容疑者
(27)と義妹の三枝子容疑者
(59)。
この2人と、義理のいとこ、
李正則容疑者(38)を加えた
3人は、数々の人間を恫喝
(どうかつ)してきた美代子
容疑者が信頼したり、寵愛
(ちょうあい)してきた側近中の
側近とされる。
美代子容疑者と最も関係が長い
のが三枝子容疑者だ。
互いを「ミエコ」「お姉ちゃん」
と呼び合い、約40年前には、
横浜市で飲食店を共同経営。
公私にわたり付き合いが続き、
美代子容疑者からの信頼は厚い。
三枝子容疑者も美代子容疑者を
慕い、美代子容疑者の実子とされ
る優太郎容疑者(25)も、
実際は三枝子容疑者の子で、
美代子容疑者の子供として届けた
という。
平成10年には美代子容疑者の
母親の養子となり、2人は義理の
姉妹に。
コンクリート詰めにされ、
岡山県の海中に遺棄された橋本
さんの兄と結婚した。
その夫が17年7月に沖縄県内
で転落死すると、夫名義のマンシ
ョンは三枝子容疑者に相続され、
総額約9千万円の生命保険金を
入手。
ファミリーの「金庫番」も任さ
れていたといい、金銭面での重要
人物だったとされる。
■「ハナ」と「マサ」
親族間同士で殴り合わせたり、
昨日までかわいがっていた人を
次の日には標的にしたり、好き
勝手に親族らを弄んできた美代子
容疑者。だが、瑠衣容疑者だけは
「ハナ」と呼んで特別扱いし、
自身の後継者と位置づけていたと
される。
瑠衣容疑者は元々、優しく成績
も良かった。地元・香川県で
トップクラスの進学校に合格する
など、順風満帆な人生が急転した
のは平成15年、美代子容疑者が
高松市内の実家に押しかけてきた
ころからだった。
次第に美代子容疑者に心酔する
ようになり、高校を中退して尼崎
市内で美代子容疑者と同居を開始。
優太郎容疑者と結婚し、出産も
した。
橋本さん死体遺棄事件では、
実行行為には加わっていない可能
性もあるが、一時、東京へ逃げた
橋本さんを連れ戻しに行った際は
交番の警察官を恫喝し、
「後継者らしさ」もみせている。
ファミリーを結束させた暴力と
恐怖だ。
その手法に欠かせないのが、
美代子容疑者の「暴力装置」と
表現される李容疑者だ。
一時は体重130キロ近くも
あった巨漢で、美代子容疑者と
平成14年ごろに知り合い、
16年には美代子容疑者の叔父
の養子に。美代子容疑者とは
義理のいとこの関係にある。
美代子容疑者は「マサ」と呼
び、
「この子は私の言うことを何で
も聞く」
と周囲に吹聴していた。
美代子容疑者の用心棒の役目
も務めていたという。
橋本さん死体遺棄事件では、
コンクリート詰めの手法を提案
。
暴行、監禁でも中心的役割を
担ったとみられ、兵庫県警は
立件に向けての重要人物の1人
と位置づけている。
■偽りの絆
数々の家族を食い尽くしてき
た美代子容疑者と親族らは、
恐怖を背景にしながらも強い結
びつきがあるとみられていた。
これだけ多数の不審死や行方
不明者がありながら、誰もが口
を閉ざし、一連の事件が闇に埋
もれてきたことが、その強さを
示している。
だが、結束もまた、本物では
なかった。
美代子容疑者が別の傷害容疑
で逮捕され、不在となったのが
昨年11月。
当初は一丸となって事件隠蔽
の方法を相談し、証拠隠滅に
奔走した親族らだが、今年8月
に瑠衣、三枝子両容疑者が別の
窃盗容疑で逮捕されたころから、
徐々に変化を見せ始める。
「周辺で何人も殺害され、死体
が遺棄された」
「美代子容疑者の指示だった」
複数の親族らが、次々と過去
の事件を告白し始めたのだ。
そして
「民家床下に遺体が埋まってい
る」との証言通りに今年10月、
3遺体が見つかり、事件は大き
く動き出した。
今年春から、優太郎容疑者は
飲食店を開業した。
妻の瑠衣容疑者も積極的に
手伝っていたという。
周囲の目には、これまでの
鬱屈した人生を振り払おうとし
ていたかのようにも映った。
「もう美代子容疑者とは会わな
い」
と瑠衣容疑者が心境を明かせば、
優太郎容疑者も
「間違っていた」などと周囲に
漏らした。
三枝子容疑者も
「姉さんは間違っていた」と振
り返り、「止めるべきだった」
と悔いているという。
李容疑者も事件のことを語り
始めている。
側近だけではない。これまで
虐げられてきた親族らも重い口
を開き、「悪いことをした」と
反省の意を示している。
捜査関係者は
「美代子容疑者の恐怖から解き
放たれ始めている証だ。この
まま真実を語ってくれれば、
必ず深い闇を解明できる」
と話している。
日本最大級の凄惨な事件となり
そうですね。
今後、何遺体が、発見される事
か?
正直に語って、早く遺棄されて
る他の遺体も発見される事を
祈ってます。
しかし、自らの手を汚す事無く、
次々に殺害させた美代子容疑者
には、厳罰が、下る事を祈って
ます。
単に教唆犯で終わるのだけは、
納得出来ませんから。
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【衝撃事件の核心】 尼崎事件ハナもマサも「過去」語り始めた。崩壊する「美代子=恐怖ヒエラルキー」
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