http://sankei.jp.msn.com/life/news/121106/bdy12110608030003-n1.htm
低出生体重児 出生率が増加
栄養バランス考えた食生活を
2012.11.6 08:00 産経新聞
妊娠中に取りたい14の栄養素
大人になったときに肥満など
を発症するリスクが高い
低出生体重児
(出生時体重が2500グラム
未満の新生児)の出生率が増加
している。
若い女性のやせ体形の増加や
妊娠中の体重増加量が少ない
ことなどが原因とみられる。
次世代の健康のためにも若い
女性の食生活改善が急務と
なっている。
(平沢裕子)
■厳しい指導影響?
日本ではかつて、
「小さく産んで大きく育てる」
のが善しとされてきた。
しかし、近年の研究で、
低出生体重児は成長後に肥満に
なりやすく、心血管障害による
死亡率が高いなど、標準体重児
に比べて将来、病気になる
リスクが高いことが指摘されて
いる。
日本で生まれる子供に占める
低出生体重児の割合は、約30
年前の昭和55年の5・2%
から平成21年は9・6%と
ほぼ倍増。
背景に、日本女性の強いやせ
願望によるやせ体形(BMI=
体格指数、体重「キロ」を身長
「メートル」の2乗で割った
数値=18・5未満)の増加や
妊婦に対する厳格な体重増加
制限などがあるとみられる。
浜松医科大学付属病院の
伊東宏晃教授は
「日本の20代女性は4人に1
人がやせ体形。この女性たちの
多くは、妊娠した場合も同じ
食生活を継続するとみられ、
低出生体重児を出産するリスク
が高い」と懸念する。
また、日本では長い間、
妊婦の体重が増え過ぎないよう
厳しい指導がなされてきた。
日本産科婦人科学会の妊婦
体重増加指針は、妊娠高血圧
症候群(妊娠中毒症)を予防
することが目的だ。
摂食制限は治療に有効なこと
は確認されているが、予防にも
有効かどうかの科学的根拠は
ないという。
やせ体形の若い女性が増える
中、厳しい体重管理は低出生
体重児増加の一因ともみられて
いる。
■英国は測定せず
指導の目安である体重増加の
推奨値が海外に比べて低過ぎる
との指摘もある。
日本での体重増加の推奨値
(厚生労働省の「健やか親子
21」)は、やせで9~12
キロ、普通(BMI=18・5
以上25未満)で7~12キロ
。米国では、やせで12・7~
18・1キロ、普通で11・3
~15・9キロ。日本でやせの
妊婦が
「これ以上体重を増やさないで」
と指導される12キロが、米国
では
「もう少し体重を増やして」と
いわれる数値だ。
英国では、定期的な体重測定
は妊婦に不必要な心配を与える
だけでメリットがないとして、
「通常の妊婦健診では体重を
測定しないこと」が推奨されて
いる。
伊東教授は
「妊娠世代の女性の多くはやせ
願望によって、不自然な食生活
を送っている。自身の健康の
ためはもちろん、次世代の健康
のために栄養バランスを考え、
食生活を改善してほしい」
と呼び掛けている。
◇
■妊娠中の栄養摂取に牛乳活用
管理栄養士の小山浩子さんは、
妊娠中に必要な栄養素を摂取
するため、料理に牛乳を活用
することを提案している。
「妊娠中に取りたい14の栄養
素」
の多くが牛乳に含まれている
ためだ。
普段のレシピの水分を牛乳に
置き換えれば、栄養素の充足率
が上がるだけでなく、
塩やしょうゆ、みそなど塩分
濃度の高い調味料を減らしても
おいしさが保てる。
もちろん、減塩効果もある。
葉酸や鉄分などは食べ合わせ
を工夫することで体への吸収が
よくなる。
簡単にできる枝豆やプルーン
のミルクドリンクがおすすめだ。
小山さんは
「牛乳はそのまま飲んでもいい
が、料理に使うことで、吸収
しにくい栄養素の吸収を助ける
などの相乗効果が期待できる。
他の食品で栄養素を取るより
経済的なこともあり、ぜひ活用
してほしい」と話している。
◇
【簡単なミルクドリンクの作り
方】
〈枝豆ミルク〉(葉酸、ビタミ
ンB12の吸収アップ)
牛乳200ミリリットルに、
ゆでた枝豆約50グラムを加え
てミキサーにかける。
甘みは加糖練乳で調整。
〈プルーンミルク〉
(鉄分、ビタミンCの吸収アッ
プ)
牛乳200ミリリットルに
プルーン3個とバナナ小1本
またはリンゴ4分の1個を加え
てミキサーにかける。
甘みは加糖練乳で調整。
子供は、その両親の宝であると
共に、国の宝です。
すくすくと育ってほしいもので
す。
その為には、母体がしっかりし
ていないとね。
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低出生体重児 出生率が増加。栄養バランス考えた食生活を。
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