http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/121103/waf12110312010006-n1.htm
【衝撃事件の核心】
0歳娘を殴り死なせた24歳母
SNSで虐待批判していた
2012.11.3 12:00 産経新聞
岩井佳子容疑者がフェイスブックに掲載した
自身の写真。現在は閲覧できなくなっている
フェイスブックには幼い娘
を愛し、成長を喜ぶ様子が
書き込まれていた。
しかし、現実の世界では
「しつけ」と称して愛娘を
たたき、死なせた。
生後10カ月の長女を殴って
死亡させたとして、三重県警は
10月、傷害致死容疑で三重県
四日市市小林町の無職、
岩井佳子容疑者(24)を逮捕
した。警鐘は数限りなく鳴らさ
れ続けるが、悲惨な虐待が止む
気配はない。
母親はなぜ自身の手でわが子
を死に追いやったのか。
そこには複雑な心模様と相反
する二面性が垣間見えた。
■乳児放置死には
「子供つくるなよ」と批判
岩井容疑者が三重県警四日市
南署に逮捕されたのは、
「泣き止まず腹が立ち頭を数回
殴った」
と認めた10月22日深夜。
まだ生後10カ月だった長女
の愛華ちゃんの頭を10月初旬
に殴り、頭蓋骨骨折の致命傷を
負わせたのが逮捕容疑だった。
事件が明るみに出たのは
10月6日正午ごろだった。
愛華ちゃんの容体が急変した
のだ。岩井容疑者の夫(29)
が「様子がおかしい」と119
番し、搬送先の病院が死亡を
同署に届け出て発覚した。
「かわいーぃ娘」
インターネットの交流サイト、
フェイスブックの岩井容疑者の
ページでは、愛華ちゃんはこう
紹介されていた。
登録した8月下旬以降、
愛華ちゃんの様子を何度も書き
込み、
「やっと9カ月にしてハイハイ
できたぁ」(9月3日)と育児
の喜びをつづっていた。
また、ブログでは8月に隣接
する三重県桑名市のパチンコ店
駐車場で起きた乳児放置死事件
に触れ、
「虐待したり死亡させるぐらい
なら子供つくるなよ」
と書き込み、子供が犠牲になる
事件に憤りも示す母親の姿を
みせてもいた。
ところが、愛華ちゃんに対
する現実の態度は書き込みとは
裏腹だった。
■何度もあった前兆
4月30日午後9時過ぎ、
名古屋市内のショッピングセン
ター。岩井容疑者はエレベータ
ー内でベビーカーの愛華ちゃん
をたたき、紙コップの飲み物を
かけているのを目撃され通報
された。
深夜に自宅を訪れた四日市
南署員に「しつけ」と弁明した
が、後に署員と三重県北勢児童
相談所員から是正指導を受けて
いた。
わが子への暴行の可能性は
近所からも通報が寄せられて
いた。
「子供の泣き声がひどい」
と通報されたのは6月14日で、
児相職員に応対した夫は
「夜泣きが激しい」と回答した
という。
また、8月中頃には岩井容疑
者が
「愛華ちゃんの手足が震える」
と病院へ連れて行ったことが
あったが、混雑していたため
診察を受けずに帰っている。
ただ、これは事件後の司法
解剖で見つかった最初の頭蓋骨
骨折が起きた時期と一致し、
この当時も岩井容疑者による
暴行があったとみられている。
■激しくなじられる夫
「だまらさんか、コラー」
四日市市郊外にある築2年
で二階建ての岩井容疑者宅。
岩井容疑者の絶叫に近所の
女性(41)は
「また始まった」
と声を潜めた。
泣き叫ぶ愛華ちゃん。
あやす役目を強要された
夫への罵声だったという。
岩井容疑者は愛華ちゃん
と夫、長男(2)の4人暮ら
し。
岩井容疑者の実家の援助で
自宅を建てたといい、市内の
アパートから引っ越してきた
。
夫は2月に派遣社員を辞め
ていた。
無職の夫をなじる夫婦げん
かは2、3日に1回のペース
だったという。
近所の男性(64)は
「駐車場で奥さんが一方的に
責め、旦那さんは受け身ばか
りだった」と振り返る。
愛華ちゃんを抱いて長男と
手をつなぎ散歩したり、
洗濯物を干す夫の姿もよく
近所の目にとまっていた。
■BABY IN CAR
自宅には岩井容疑者の白色
の軽ワゴン車が止まっていた。
ダッシュボードには人気
キャラクターの人形、後部
ドアには
「BABY IN CAR」
「KIDS in CAR」
のステッカーが貼られ、
乳幼児を抱えた若い母親の車
であることが一目でわかる。
しかし、近所の人によると、
この車で岩井容疑者が帰宅時
には、けたたましいカーステ
レオの爆音が近づいてくるの
ですぐにわかったという。
ネット上でみせた「顔」と、
現実の生活の「顔」。
岩井容疑者のこうした二面
性はあちこちに出ていた。
県子どもNPOサポート
センターの竹村浩事務局長は
「今の母親たちは大人になり
きれず、自分の生活を優先
する人も多い」と指摘し、
「ネット上では理想の自分を
表現するが、現実には子育て
がうまくいっていないことが
ある」と分析する。
■犯行後も書き込み
愛華ちゃんの死亡が確認さ
れたのは10月6日午後で、
逮捕されたのは、それから
2週間以上たってからだった
。
捜査した四日市南署は、
これまでの経緯から岩井容疑
者の犯行に確信を持ったが、
当初は
「しつけの一環だったが、強
くはたたいていない」
と容疑を否認された。
それでも断続的に任意で調
べを続け、容疑を認めさせた
という。
容疑となった愛華ちゃんへ
の暴行の前後から、取り調べ
を受けていた時期に至る岩井
容疑者の心の動きは、フェイ
スブックから垣間見える。
同署は、逮捕容疑となった
暴行は10月1日以降とみて
いるが、2日には
「愛華おでかけすると機嫌良
すぎになる。家でもニコニコ
やったらいいのになぁー。
大違い」。
その後に致命傷を与えたと
みられている。
愛華ちゃんの葬儀翌日の
10日は
「かけがえのない毎日 一瞬
で消える」、
死後1週間経過した13日に
は
「1週間前の今日。夜は雨降
ったな…。泣いてたのかな?
ごめんね」
と愛華ちゃんの死を受け止め
はじめた。
捜査関係者によると、
取り調べでは不安定な岩井
容疑者に、まずわが子が死ん
だことを受け入れさせ、次に
死亡させたことを認識させる
のに時間がかかったという。
容疑を認めてからは
「申し訳ない」と繰り返して
泣き崩れ、
「虐待したことを反省してい
る」と話したという。
■死ななくてすんだ命
愛華ちゃんが暴行を受けて
泣いていることを疑っていた
近所の女性(45)は
「役所の人たちがもっと早め
に対応していたら、死ななく
てすんだかも」
と悔しさをにじませる。
県北勢児童相談所は4月の
ショッピングセンターでの
目撃情報以来、1~2カ月
ごとに自宅を訪問し見守る
計画を立てていた。
岩井容疑者がたたいている
ことを認めると、職員らは
「暴力はいけない」
と諭しやめるよう指導した。
だが当時は、目立った外傷
が見つからないことや、面談
にも応じているため愛華ちゃ
んの保護など緊急性はないと
判断していたという。
しかし、岩井容疑者が、
児相の職員に育児の悩みを
相談することもあった。
岩井容疑者は9月7日に
「夜泣きがひどい。ハイハイ
も遅れているので発育が心配」
と相談したが、職員は10カ
月健診時に相談するよう勧め
たに過ぎなかったという。
愛華ちゃんへの暴行で定期
的な訪問を決めた職員に、
育児の悩みを吐露した岩井
容疑者の心境はどうだったのか
。
愛娘への暴行を認めたくは
ないが、誰かに止めてほしかっ
たのか。
■虐待対応1人20件
県小児科医会の山城武夫会長
は
「人前ではいい母親を演じるが、
実際は虐待しているケースは多
い。育児に追われる母の心模様
は複雑だ。やってはいけない
こととわかっているのに、スト
レス発散がわが子に向かう。
最初は分からないが、何回も
診察すれば分かってくる。心の
叫びを受け止めることが必要だ」
という。
また、竹村事務局長は
「目立った傷がなければ判断は
難しい。疑わしそうでも母親ら
が逆上したら元も子もない。
慎重に指導していくしかなく、
今回は発見しにくい典型例だっ
たかもしれない」と話す。
今年に入ってこの児相管内で
児童虐待に関する通報は10月
23日現在で577件。
対応する職員は27人で1人
当たり約20件に達する。
県内の児相を統括する県児童
相談センターの宮本隆弘所長は
「絶対的な職員数が少ない」
と嘆き、事態を察して対応でき
なかったことに
「介入の度合いを強くしたい」
とした。
県は、事件の検証委員会を立
ち上げるとともに、来年度予算
で職員の増加を検討する。
最近は、毎日、マクドナルドに
通ってます。
そうすると、お子さん連れの
若いお母さんを良く見かけます
。
まあ、子供達、ジッとしてませ
んね。
怪獣に例えられる様に、暴れま
くる子供も居て、お母さんの
怒鳴り声が、いきなり来る事も
多いです。
四六時中、付きまとわれる訳で
精神的にきついだろう事は、
容易に想像出来ます。
誰でも、自分だけの時間は、
ほしいものです。
だからと言って、子供に対する
暴力を許す事には、成りません
ね。
この母親に限らず、子育てに、
疲れを感じてるのなら、育児
相談を受け付けてる団体に
相談するべきでしょう。
それこそ、その母親の方から、
児相に駆け込むべきでしょう。
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【衝撃事件の核心】 0歳娘を殴り死なせた24歳母。SNSで虐待批判していた。
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