http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131218/waf13121807010002-n1.htm
【衝撃「未解決」事件の核心】
猟奇的嗜好の影も消えぬ島根女子大生バラバラ殺人…
遺体の「傷」は何を意味するのか
2013.12.18 07:00 産経新聞
平岡都さんの頭部などの切断遺体が見つかった
臥龍山の現場近くに置かれてあった花束。
一部は雪に埋もれ、バラバラ殺人という無惨な
事件の面影はすっかり消えていた
平成25年11月26日、広島県北広島町
発展途上国を支援する活動を熱心に行い、将来への
夢を膨らませていた女子大生の無念は計りしれない。
島根県浜田市の県立大1年、平岡都さん=当時
(19)=の切断遺体が広島県北広島町の山中で見つ
かった事件は、未解決のまま4年が過ぎた。
両県警の合同捜査本部は延べ約19万人もの捜査員
を投入した。
しかし、殺害場所は特定できておらず、死後の切断
胴体に刃物で傷をつけるなど猟奇的犯行をうかがわせ
た不気味な犯人の影もいまだ見えない。
■事件現場、今はひっそりと
島根、広島の両県境付近にある臥龍(がりゅう)山
(標高約1223メートル)。
平岡さんが通っていた県立大のある島根県浜田市
から車で約50分の距離。
途中、ガードレールがなく、車1台でやっと通れる
ほど狭い道を過ぎて山頂に着くと、車数台が駐車でき
る転回場と呼ばれるスペースがある。
転回場の下側約10メートルの斜面で平成21年
11月、キノコ狩りに来ていた男性が平岡さんの頭部
を発見した。
その後、近くの斜面で大腿(だいたい)骨の一部や
手足のない胴体部分などが見つかった。
《平成21年10月26日から11月6日までの間に
臥龍山に登った人、又は登った方を知っている人を探
しております》
バラバラに切断された女子大生の遺体が断続的に
発見されるという異常な展開をみせた事件だが、転回
場付近は今、情報提供を求める看板と花束があるだけ
で、凄惨な事件の面影はすっかり消えている。
地元住民によると、付近一帯は11月になると
雪化粧になるという。
住民の一人は
「夜間は真っ暗で、地元の人でも行くのが怖い。一度
でも訪れたことがなければ、入山することすら思い
つかないのではないか」と話した。
時の経過は、捜査にも暗い影を落としている。
■情報徐々に減少…難航する捜査
「ささいなことでも情報を寄せてください」
今年10月、松江市のJR松江駅前で雨の中、島根
県警の捜査員やボランティアが通勤客らにそう呼び
かけながら、情報提供を求めるチラシを配った。
事件から4年が経過した今も、島根、広島両県警の
合同捜査本部は110人態勢で捜査を継続している。
22年2月、警察庁が有力情報の提供者に上限
300万円を支払う捜査特別報奨金制度の対象になっ
たが、適用4年目の今年2月以降の情報提供は約70
件にとどまり、年々減少している。
宇山洋・島根県警刑事部長は事件解決に向けて並々
ならぬ意欲を示しているものの、
「遺族らの期待に応えられていないことを重く受け止
めている」と話す。
捜査が難航している要因の一つは、平岡さんが行方
不明になった経緯がいまだ不確かなこと。
21年10月26日、アルバイト先だった浜田市内
のショッピングセンターを出た後、どこで犯人と接触
したのかが不明という。
犯人像も謎だ。
鑑定結果から、犯人は平岡さんに激しい暴行を加え、
死後には胴体に刃物で何度も傷をつけたり、火をつけ
たりしたとみられる。
当初の捜査では平岡さんの交友関係で目立ったトラ
ブルは浮かばず、合同捜査本部は行きずりの犯行との
見方を強め、ホラー映画の愛好者など猟奇的な嗜好
(しこう)を持つ者などの割り出しも進めた。
だが、犯人特定に結びついていない。
また、山頂付近で多量の血痕などが確認されなかっ
たことから、捜査員は
「殺害場所は別にあり、犯人は空き家を利用したので
は」と見立てた。
県境付近を中心に約8千棟をくまなく調べたものの、
殺害場所は分からないままだ。
■「二度と被害者出さないで」解決願う仲間
今年3月、浜田市の県立大で行われた卒業式で、
平岡さんとともに入学した同級生約230人が卒業、
多くが島根を離れた。
「4年前」を知る人も格段に少なくなったという。
発展途上国を支援する取り組みを進めるサークルで
平岡さんと一緒に活動したという同大学の卒業生で
JR西日本社員、冨岡秀行さん(24)は、事件の
風化を懸念している。
「事件のことは、決して忘れてほしくない」
冨岡さんは平岡さんの先輩。21年7月、当時2年
生の冨岡さんはサークルの募金活動での平岡さんの姿
を今も覚えている。
5、6人でそろいの青のポロシャツを着て、浜田市
のスーパー前で買い物客らに発展途上国への支援を呼
びかけた。
サークルは当初、10人ほどだったが、平岡さんら
新入生約20人が入り、一気に活気が増した時期だっ
た。
その新入生の中でもひときわ大きな声を出していた
のが平岡さんだった。
「1年生は、全体で仲良くまとまって活動している」
と頼もしく思ったという。
平岡さんは、それから3カ月後に夢を絶たれた。
冨岡さんは
「受け入れられず、事態がまったくのみ込めなかった」
と当時の衝撃の大きさを振り返る。
事件後、冨岡さんは安全安心なまちづくりを自分
たちで考えようと、大学の学生や市民らで
「浜田を明るく照らし隊」を立ち上げた。
各家の玄関前での点灯を呼びかけたり、事件の風化
防止のための行事を計画したりしてきた。
今は浜田市を離れ、松江駅で勤務。駅の案内や改札
などを担当している。
「お気をつけて」
夜、1人で改札を出る若い女性を見かけると、必ず
こう声をかけるという。
「二度と同じような被害者が出ないようにしたい。
一日も早い事件の解決を願っているんです」
◇
【用語解説】
島根女子大生殺人・死体遺棄事件
平成21年10月26日午後9時15分ごろ、
島根県立大1年の平岡都さん=当時(19)=が、
同県浜田市のアルバイト先のショッピングセンターを
出た後、行方不明に。
11月6日、広島県北広島町の臥龍山で女性の頭部
が見つかり、島根、広島両県警が7日に平岡さんと
確認、死体損壊・遺棄容疑で合同捜査本部を設置した。
昨年11月、死体遺棄罪の公訴時効が成立したが、
殺人事件として捜査を継続している。
情報提供は島根県警浜田署内合同捜査本部
(フリーダイヤル0120・385・301)。
何気なく、今週の「衝撃事件の核心」のページを開い
て、過去記事の項目を眺めていたら、未解決事件が、
載っていたので、取り上げる事にしました。
それに、殺された女性大生の無念さも感じたもので。
過去に取り上げたかも知れませんが、もう一度と言
う事で。
猟奇殺人と言う割に、犯人が、他にも犯行に走って
無いのが、不思議と言えます。
バラバラ殺人を犯す人間って、どこか、精神的に病
的な物を囲っている様に感じるだけに、長らく、
その行動を押さえ込んでおく事は、難しい様に思え
るだけに、類似の犯罪が、行われていないのがね。
猟奇犯は、遺体を切り刻むのに、快感を感じる様で
犯行は、連続する場合が、多い様です。日本では、
少ないので、あくまでも、アメリカの例ですが。
それが、彼女で、収まっている事を考えると、スト
ーカー犯罪の色が、濃い様に感じるのですが。
犯人の一方的な思いこみで、彼女が、殺害されたな
ら、彼女の周りに、トラブルらしい事件が、起きて
無い事は、納得出来ます。
また、周囲が、知らない事もね。
下手すると、彼女自身、知らなかったのかも?
捜査が、難航していると言う事は、一般的な殺人
事件で無い事を考えれば、そう言う事も有り得る
かも知れませんね。
ともあれ、何とか、犯人を見つけ出してほしい
ものです。
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とっても古い記事ですが。猟奇的嗜好の影も消えぬ島根女子大生バラバラ殺人…
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