http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140122/waf14012207010002-n1.htm
【大阪から世界を読む】
ライオンが首をつる「死の動物園」、過去2年で「500匹」死亡…
キリンの胃にプラスチック塊20キロ、化学物質入り肉でトラ不審死
2014.1.22 07:00 産経新聞
インドネシアのスラバヤ動物園で、ライオンが首をつった
状態で死んでいるのが見つかったことを伝える動画。
You Tubeで映像が流されている。
百獣の王ライオンが首をつった。
あり得ないような話だが、インドネシア・ジャワ島
東部のスラバヤ動物園で実際に起きた。
1月7日、檻(おり)の中で首をつった状態で死亡
したライオンが見つかったのだ。
動物園側は「事故死」を主張するが、捜査当局は、
殺害された可能性があるとみて捜査に乗り出した。
欧米メディアが「死の動物園」と呼ぶ同園では2年
間で500匹もの動物が死亡。
その中には不審死もあるとされる。
「死の動物園」でいったい何が起きているのか。
(大谷卓)
■「ライオンがこんな死に方をするはずがない」
ジャカルタ・グローブやジャカルタ・ポスト
(いずれも電子版)などによると、死んだライオンは
1歳半のオスのマイケル。
7日朝、管理担当者が巡回中に発見した。
広報担当者の説明では、マイケルは、檻の鉄格子の
上部に取り付けられた金属製のケーブルに頭部を乗せ
た状態で死んでいた。
マイケルと別のライオンの計5頭は普段、檻で生活
しており、毎朝、展示スペースに連れ出され、来園者
に見てもらった後、午後に檻に戻る。
ケーブルはこの際、飼育係が自らの手でドアの開閉
をしなくて済むような“装置”として取り付けられて
いたという。
広報担当者はジャカルタ・グローブに対し、マイケ
ルがなぜケーブルに頭部を乗せたかについて調査中だ
とした上で、こう述べた。
「マイケルは比較的若く、行動的だった。(飛び上が
るなどして)遊んでいるうちに、どうにかなって頭が
乗ったのではないか」
さらに、飼育係の怠慢などを否定。つまり「事故死」
を主張したのだが、捜査当局側がそれを真に受ける
はずはなかった。
ハッサン林業相はアンタラ通信に対し、
「ライオンがこんな死に方をするはずがない。犯人が
逮捕されることを望む」と指摘した。
■喫煙するオランウータン、
胃にプラスチック塊のキリン…
オランダ統治時代の1916年に開設された同園は、
東南アジア最大の規模を誇る。
英紙ガーディアン(電子版)によると、約3500の
動物が飼育されている。
当局側がマイケル殺害容疑で捜査を始めたのには理由
がある。スラバヤ動物園には“前科”があった。
フランス通信(AFP)によると、昨年10月、飼育
中だった15歳のボルネオオランウータン「ベティ」が
病死した。
高温続きで肺炎を引き起こし、呼吸困難で死んだのだ
が、この約2週間前には、12歳のナニックが腸腫瘍と
肝機能障害で死亡。
ボルネオオランウータンは通常、50~60歳まで生
きることが多く、2頭とも早死にしたことになる。
オランウータンをめぐっては、展示スペースで来園者
が投げ入れたたばこを吸うことを10年近くも黙認。
「たばこを吸うオランウータン」として呼び物にして
いたこともある。
また、2012年3月には、同じ檻で13年間飼育さ
れていたキリンのクリウォンが30歳で死亡した。
ところが、クリウォンを解剖したところ、胃の中から
直径約60センチ、重さ20キロのプラスチックの塊を
発見。
来園者が長年、柵越しに投げ与えてきた食べ物の包装
だとされたが、クリウォンは結核も患っていた。
不審死の事例は枚挙にいとまがない。例えば、スマト
ラトラが、防腐剤や接着剤などに使われるホルムアルデ
ヒド入りの肉を定期的に食べて死亡。
3頭のコモドドラゴンの子供が闇市場での売買目的で
盗まれる事件も発生した。
10~11年に死亡した飼育動物は500にのぼり、
うち数百は肺炎や下痢、栄養不良といった治療可能な
疾患で死亡したとされる。
■劣悪な飼育環境と虐待疑惑
10年に経営陣に批判が集まり、林業省が12年に
経営陣のライセンスを剥奪し、再出発させたが、動物が
次々と死ぬ状況に変わりはなかった。
ジャカルタ・グローブは、同園で昨年7~9月の間に
死んだ動物は43にのぼると指摘。
マイケルが死んだ数日前にはヌーが病死している。
まさに「死の動物園」としか言いようがない。
ジャカルタ・グローブは、衛生面が十分でないことや、
手狭な檻に入れられるなど劣悪な飼育環境にあると指摘。
食事や世話も十分ではなく、さらに虐待も行われ、
これらが死亡の原因になっているなどとしている。
関西にも、大阪、京都、神戸と動物園があるが、こん
な事態に発展することなどまずあり得ない。
スラバヤ市のホームページにある同園の哲学の一節に
はこうある。
「地球上の多種多様な動物たちは神の贈り物…」。
その贈り物に見合うだけの行為を、人間たちはできて
いるのだろうか。
少なくとも、日本の動物園で、2年間に500匹も動物に死
なれては、間違い無く、頭を抱える所でしょう。
と、言うより、閉園せざるを得なくなるでしょうね。
補充するのに、お金の工面が付かなくなるはずですから。
小動物ばかりならまだしも、ライオンなんてね。
もっとも、ライオンも自殺したくなるほど、環境が悪いの
かも?知れませんが。
それにしても、裕福な動物園なんですね。
「死の動物園」有り難く無い、呼び名ですが、記事を読む
限り、納得してしまいます。
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ライオンが首をつる「死の動物園」、過去2年で「500匹」死亡…
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