http://sankei.jp.msn.com/world/news/131201/chn13120112110005-n1.htm
サザビーズ、中国進出 特権階級の“裏金”狙う
2013.12.1 12:03 産経新聞
北京の特設ギャラリーでレンブラントの名画
「腕を曲げた男」を写真に収める女性
(ロイター)
美術品競売大手のサザビーズが中国本土での
ビジネス強化に乗り出した。
投資対象として美術品の購入意欲が強い富裕層
だけでなく、膨大な裏金をかかえた共産党幹部
などの特権階級を意識したもので、1日からは
自社イベントとしては初めて北京でオークション
を開催する。
レンブラント、ピカソ、ルノワールなど巨匠
たちの作品が出品され、これまでの落札額の記録
が続々と更新されるのは確実とみられている。
■世界2位の市場
1日からのオークションに備えて11月下旬、
北京市内のホテルに特設されたギャラリーには
競売にかけられる作品の数々が展示され、多くの
中国人たちが品定めに訪れた。
今回、最高値がつくと予測されているのは、
肖像画家として名声を博したオランダのレンブラ
ント(1606~69年)が1658年に描いた
「腕を曲げた男」だ。
手を腰に置き挑戦的なポーズを取る男性が描か
れたこの作品は、2009年12月にロンドンで
落札されるまで40年間個人所有され、露出度の
少ない逸品である。
4年前には2020万ポンド(当時の為替レー
トで約29億円)で落札されたが、
今回は5000万ドル(約51億円)前後の値が
つき、レンブラント作品の最高額を更新すると
みられている。
■落札総額5倍に
サザビーズのアジア地区担当責任者のパティ
・ウォン氏はフランス通信(AFP)に
「中国人の西洋美術品に対する購買意欲は旺盛で、
この5年間で落札総額は5倍にも増えた。勢いは
衰えておらず、当面、美術品オークションはチャ
イナマネー抜きには語れない」と述べた。
欧州美術財団の調べによると、中国での美術品
と古美術品の昨年の売上高は106億ユーロ
(約1兆3700億円)で世界2位の市場になっ
ている。
サザビーズはこれまで、香港市場には進出して
いたが、中国本土での競売は外資だけでは参入が
禁じられているため、機会がなかった。
そこで、国有企業の北京歌華芸術有限公司
(歌華)と10年契約で合弁会社を作り、今回の
競売開催にこぎつけた。
サザビーズのライバルのクリスティーズも合弁
会社を立ち上げ、やはり9月に自社イベントとし
ては初の中国本土でのオークションを上海で催し
ている。
■特権階級の裏金は
中国が美術品競売市場として急成長している
背景には、富裕層が増え続ける中、金持ちの究極
の贅沢は美術品収集だという伝統的な意識がある
。
さらに最近注目されているのは、富裕層たちが
ビジネスを通して得たチャイナマネーだけではな
く、特権階級が賄賂など裏金として得た巨額の
埋蔵金だ。
従来、こうしたカネは不動産投機に向かい、
「影の銀行(シャドーバンキング)」
と呼ばれる銀行以外の融資ルートに流れていたが、
最近になって不動産の不良債権化が表面化しつつ
あり、裏金の新たな行き場が模索されている。
このため、中国経済が失速しても、美術品競売
市場に向かうカネは当分増え続けるとみられて
いる。
北京美術館のある学芸員は
「美術品を欲しがる人は、本来芸術家だ。しかし、
今の中国は違う。美術のことは何も分からなくて
も買い漁ろうとする。これがトレンドになって
いる」と話す。
かつて日本のバブル期には、美術品を買い集め
る日本人が世界の顰蹙を買ったものだが、時は
確実に流れた。
バブル期の日本人の買い物の仕方は、そりゃー
凄いものでした。
美術品に限らず、アメリカのシンボルと癒えるビル
まで、買い漁りましたから。
世界から顰蹙を買うのも当たり前と言えました。
さて、では、中国人は、どの様な買い方をするので
しょう?
日本人以上に徹底した買い方をしそうな気がします。
まあ、あぶく銭でしょうから、サザビーズも気兼ねなく
搾取出来る事でしょう。
↧
サザビーズ、中国進出。特権階級の“裏金”狙う。
↧