http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131121/biz13112109320004-n1.htm
東京モーターショー開幕
日本勢「復権」課題は発信力
「環境+遊び心」重視も米中に届かず
2013.11.21 09:30 産経新聞
一般公開を前に報道陣に公開された
「第43回東京モーターショー2013」
日産の「GTーRニスモ」
20日午前、東京都江東区の東京ビッグサイト
(鴨川一也撮影)
自動車の祭典「第43回東京モーターショー」の
報道関係者への公開が20日、東京都江東区の東京
ビッグサイトで始まった。
一般公開は23日から12月1日まで。各社の
業績が好転する中、2年ぶりの地元のショー開催は
「日本車復活」を印象づける。
だが、米中両国でもそれぞれのモーターショーが
同時期に開催。
米大手3社は前回、前々回に続き東京へは不参加
で、世界に向けた発信力回復にはなお課題も残る。
(飯田耕司)
◇
「技術者やデザイナーにとって無視できないショー
になりつつある」
日産自動車の志賀俊之副会長は東京ショーの意義
について、こう胸を張る。
日産は平成32年の実用化を目指した自動運転
技術に加え、電気自動車(EV)分野のスポーツカ
ー「ブレイドグライダー」を披露。環境性能に遊び
心も加えた。
トヨタ自動車も27年の市販化を目指す燃料電池
車を披露。
燃費競争の火付け役となった同社のハイブリッド
車(HV)の歴史を踏まえ、
「プリウスを超えるイノベーションを起こす」
(田中義和製品企画本部主査)と意気込んだ。
一方で、燃費性能に優れた環境対応車が目立った
前回に比べ、今回は各社からスポーツ用多目的車
(SUV)や軽自動車など、近い将来の市場投入を
見据えたモデルが多く出展されたのも特徴だ。
富士重工業は、来年1月4日から予約を受け付け
る日本市場向けの新型ワゴン「レヴォーグ」を世界
初公開。
吉永泰之社長は
「スバルの最新技術のすべてを注ぎ込んだ」
と力を込めた。
ホンダは12月20日に発売するフィットベース
の新型SUV「ヴェゼル」を出展。
ダイハツ工業も軽スポーツカー「コペン」の市販
に向けた最終モデルを公開した。
三菱自動車も、世界戦略車に位置づける次世代
SUVをアピールした。
ただ、“復権”を目指す日本勢の思惑とは裏腹に、
近年は年約2千万台と世界最大の自動車市場に成長
した中国シフトも鮮明だ。
米ビッグ3と呼ばれるフォード・モーター、ゼネ
ラル・モーターズ(GM)、クライスラーは、国内
市場が飽和状態にある東京への参加を辞退する一方
で、上海、北京、広州でのモーターショーの参加は
続ける。
実は日本勢にとっても、中国は重要市場で、東京
と重複する広州モーターショーへは、合弁先からの
出展も含めれば、進出する全社が参加。
「即売会に近い反応があり、出展は必須」
(国内自動車大手幹部)との声も上がる。
東京と同時開催のロサンゼルス自動車ショーも
「環境規制が世界一厳しいといわれるカリフォルニ
ア州のショー出展は、環境対応車をアピールするに
は重要」(同)。
ホンダは、27年に発売予定の燃料電池車の試作
車の公開の舞台にロスを選んだ。
「技術革新が集う場」(日本自動車工業会の豊田章
男会長)という東京モーターショーの位置づけを強
めるには、日本発を世界にアピールする官民挙げた
協力体制が必要といえそうだ。
◇
トヨタ自動車の豊田章男社長
「自動車は環境に良く、安全でわくわくするものに
変わっていく。期待を超え笑顔をもらえる企業で
ありたい」
日産自動車のカルロス・ゴーン社長
「常識に挑戦したまったく新しいデザインの電気
自動車(EV)でイノベーションを表現した」
ホンダの伊東孝紳社長
「走りと環境性能を高次元で両立させる新世代の
技術を拡充する」
マツダの小飼雅道社長
「退屈な車は絶対に造らない。走る喜びを世界中に
伝える伝道者でありたい」
富士重工業の吉永泰之社長
「スバルを愛していただいている『スバリスト』と
これからも走り続けたい」
三菱自動車の益子修社長
「EVやプラグインハイブリッド車(PHV)の
積極投入で電動車両技術のリーディングカンパニー
を目指す」
モーターショー=自社技術の発表の場と考える企業
が、多いならば、東京モーターショーに出展する
企業は、増えるでしょうが、
モーターショー=販売拡大の場と考える企業が、増
えるならば、東京モーターショーの出展する海外の
企業は、減り続けるでしょう。
いや、国内メーカーとヨーロッパのメーカーだけに
なるかも?知れません。
何せ、国内で走る車の9割が、日本車で、その他の
外国車と言えば、ヨーロッパの車が、ほとんどです
から。
費用対効果を考えるなら、米中韓のメーカーには、
メリットは、有りません。
アメリカの場合は、アメリカ車3割、その他は、
他国のメーカーだそうですから、モーターショー
に出展するメリットは、どのメーカーにも大きい
と言えません。
当然、これからの市場である中国は、魅力の塊で
しょう。
韓国にモーターショーが有ったとしても、出展する
企業は、少ないでしょう。
市場のパイが、小さすぎますから。
今後は、人口と購買力、車の普及率の低い地域の
モーターショーほど、盛況に成る事でしょう。
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東京モーターショー開幕。日本勢「復権」課題は発信力。「環境+遊び心」重視も米中に届かず。
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