http://sankei.jp.msn.com/west/west_sports/news/130922/wsp13092218010004-n1.htm
【ハニーズは夢舞台 鷹チア物語（中）】
「ハニーズになりたい」思い強すぎ、オーディションで動けなくなった…憧れの同級生チアを追いかけて
2013.9.22 18:00 産経新聞
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ハニーズの日永田玲
ヤフオクドーム
（撮影 安部光翁）
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気がついたときには、もうすでに、ホークスファン
だったという。
「ウチは家族全員で、ファンクラブに入っていたん
です」
日永田玲は、ユニホームに身を包み、メガホンを持
って、福岡ドーム（当時）に、足繁く通うように
なった。
もちろん、ハニーズのメンバーになった玲の“快挙”
は、ホークスファン一家の喜びでもある。
元プロのカメラマンだった父親の正は、一眼レフを
つけたプロ仕様のカメラを抱え、ヤフオクドームの
外周デッキで行われているハニーズのイベント
「ＦＡＮ！ ＦＵＮ！ ＳＴＡＧＥ」に今季、
足繁く通い続け、娘の姿を撮り続けている。
「お父さんの写真、結構好きなんです」
という玲だけでなく、他のメンバーにも画像がプレゼ
ントされるなど、玲の父の存在はメンバー内でも、
すっかり評判になっているという。
その玲に、ホークスでのひいきの選手の名前を挙げ
てもらうと
「（フリオ）ズレータさん、大村（直之）さん、
（トニー）バティスタさん」。
すらすらと、かつての名選手たちの名前が出てきた
。
「秋山監督が２千安打を打ったとき（２０００年）は
娘さんがグラウンドに出てきて、秋山さんが抱え上げ
て…。はい、テレビで見ていました」
根っからの“鷹党”の玲が、最も憧れていたのは、
かつてのエース・斉藤和巳だった。
毎年買い替えるのが年中行事だったという背番号
「６６」の５本のタオルマフラーは、ハニーズに
なった今も「使い続けているんです」という。
先月行われた「レジェンド・シリーズ」で、今年
７月末に引退したばかりの斉藤にグラウンド脇の
通路で初めて会って
「あのときだけは、自分がハニーズだというのを忘
れて、素に返っちゃいました」と振り返る。
そんな野球好きの玲も、スタンドから見た
「ハニーズ」の華やかさに、完全に心を奪われた
１人だった。
「ハニーズのお姉さんたちに、もう、憧れすぎて
しまった感じで…」
オーディションの受験資格は「１８歳から」。
玲はそれを自分一人で調べ上げると、その目標に
向かって突き進んだ。
小２から始めた新体操で全日本大会にも出場した
アスリートは、新体操と並行して高校でダンスの
レッスンにも取り組んだ。
ただ、大学への進学直後は
「授業が多くて諦めたんです」。
オーディションへの初挑戦は昨年。
大学２年時のときだった。
「踊れる自信はありました。自分をアピールしよう
と思っていました」。
しかし、そのプライドは、木っ端みじんに砕けて
しまう。
「実技で、振りが飛んじゃったんです…」
コーチが手本を見せ、練習をした直後に、実際に
踊るというテストで、玲は体が動かなくなった。
緊張と重圧、さらに気持ちばかりが先走り、
音楽が流れても、体がいうことをきかない…。
５人一組でのオーディション。
動きがピタリと止まってしまった玲に引きずられ
るように、他の４人も同じように、動きがストップ
するという異様な空気の中、気を取り直し、２度目
のチャレンジ。
それでも、玲は動けなかった。
「緊張しちゃって…。はい、今でもあのときのこと
は覚えています」
オーディションは当然ながら不合格。
しかし、これで終わらないのが玲の性格だった。
「私、プレッシャーに弱かったんです。新体操の
ときもあったんです」
中３のとき、クラブチームでキャプテンを務めて
いた。
しかし、団体戦の演技で玲がミス。
総合点で０・０１足らず、九州大会に進むことが
できなかったという。
「だから、高校でも新体操を続けたんです」。
美貌の裏に秘められた負けん気は、相当なものだ
った。
「落ちたときに、来年は『絶対にリベンジする』っ
て思ったんです」
“あの人”みたいになるんだ－。
玲が思い浮かべていたのは、同じ年の宮崎琴菜の
存在だった。
２人は共通の友人を通し、互いの存在は知って
いたという。
「スタンドからも見ていました。メディアにも出て
いたし…」。
今年１月のオーディション。
玲にとって２度目の挑戦の場には、目標ともいう
べき存在だった琴菜の姿もあった。
「玲ちゃんでしょ？」
琴菜から、声を掛けたという。
選手の応援歌ごとの振り付けが収録されたＤＶＤ
で、振りのデモンストレーションを行っているのが
ハニーズのメンバーだ。
玲は自宅でそのＤＶＤを見ながら、踊る琴菜の姿
に
「差を感じました」。
オーディション会場で琴菜を見たときも
「あの人がいる…って思いました」。
それでも、同じ失敗は繰り返さない－。
玲は、憧れ続けたハニーズの座をつかんだ。
琴菜も３年連続でオーディションを突破した。
◇
ハニーズは、ソフトバンク球団が、芸能プロダ
クションの最大手「エイベックス」に業務委託し
て運営しており、その体制は今季で７年目になる。
球団側が開幕やシーズン終盤などの時期に応じて
、例えば「メッセージ性の高い曲を」といった要望
を出すと、それに応じて選曲が行われ、プロのダン
サーが振りつけを行い、デザイナーが衣装を用意
する。
中日やオリックスは、球団組織の一部門として
チアチームを置き、球団スタッフが運営を担当して
いるのだが、ソフトバンクは、プロのエンターテイ
メント集団に、そのすべてを任せているのだ。
福岡ソフトバンクホークスマーケティング興行部
の野球興行課・篠原周至は、球団の狙いをこう説明
する。
「プロの分野はプロに任せる。畑違いのわれわれが
やると、どうしても質が落ちてしまう。こちらの方
から、こういうイベントをやりたい、こういうダン
スをやってほしい。それを投げると、それに応じて
きちんと細かいこともやってもらえますから」
まさに『餅は餅屋』というわけだ。だからこそ、
プロのパフォーマーとして琴菜にも玲にも課される、
“要求値”は、非常に高いのだ。
琴菜も玲も、厳しさに直面し、心の葛藤と戦い
ながら、今、憧れ続けた夢の舞台に立っているのだ
。
＝敬称略
（喜瀬雅則）
思いを貫くと言うのは、大切な事の様です。
もっとも、貫いたとしても、思う形に成らない事
の方が、多いのですが。
彼女の力が、本物で、尚且つ、ブレル事無く、思
いを貫いた結果なんでしょう。
いや、目標が有ったから、力を付ける事が、出来
たのでしょう。
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