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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】 押し寄せる中国漁船。

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http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130506/plc13050603040001-n1.htm

【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】
押し寄せる中国漁船


2013.5.6 03:04 産経新聞


 尖閣の領海・接続水域に4月23日、中国の
公船10隻が侵入し、上空には人民解放軍の
戦闘機40機が飛来した。

 3日後、中国外務省は尖閣諸島は
「中国の核心的利益」と公式に明言し、その後、

「中国の領土主権に関わる」問題と修正した。

 一連の事柄は侵入が紛れもない中国の国家
意思であることを示している。

 とすれば、尖閣問題はこれまでとは異なる
危険かつ緊迫した次元に移ったのであり、
私たちは中国の軍事行動の深刻な意味を正確に
捉えておかなければならない。

 中国の挑発の手法には一筋縄ではいかない
用意周到さが見てとれる。

 昨年、九州北西部の国境の島、
長崎県五島列島福江島の玉之浦湾に中国漁船が
押し寄せた事件を見てみたい。

 昨年7月18日だけで109隻、1年間で
268隻が同湾に集結した。

 前年には1隻も姿を見せず、1年の空白を経
て、再びやってきた漁船団に地元は驚愕
(きょうがく)した。

「あんなオンボロ船」と揶揄(やゆ)されて
いた中国漁船の悉(ことごと)くが大型の
新造船に生まれかわっていた。

 同海域で操業する5~10トン程度の日本
漁船に対して、中国船は100~500トン。

 船団を目撃した玉之浦町前町長の鶴田廣太郎
氏はこう振り返った。

「各船の船首と船尾には五星紅旗。湾全体に赤
い旗が林立し、ここは果たして日本かと思いま
した。台風を理由に避難してきましたが、湾の
一番奥まで5隻から7隻が船団を組んで入り込
み、約1週間居座りました。小さな湾が船団で
埋まり、不気味でした」

 消防団副団長の庄司靖伸氏は

「どれも初めて見る新しい船で、虎網漁船だっ
た。恐ろしいというか圧力を感じた」と語った。

 玉之浦湾は奥行きが深い。

 その湾の奥まで、全隻、スムーズに進入し
整然と並んで錨(いかり)をおろした。

 彼らが日本の国境海域の状況に通じており、
よく統率されているのは明らかだった。

 同町の人口は約1800人。109隻の中国
船の乗組員は3千人超だが、全員が漁民である
保証はない。

 船団から玉之浦を守るのは、中国漁船より
小振りの350トン及び25トンの海上保安庁
の船2隻と島に1人の警察官である。

 国民の関心が専ら尖閣に集中する中、五島
列島の守りが手薄になったことは否めない。

 そうした実情を知った上で、中国は漁船の
一挙大型化に踏み切り、面で攻めてくる。

 中国の船団は環境を汚染し虎網による乱獲
で漁場を荒らすのみならず、安全保障上の
脅威ともなる。

 今年3月の全国人民代表大会で創設が明らか
にされた中国海警局は国家海洋局所属の海洋
監視船「海監」、

 漁業局の「漁政」、公安省の「海警」などを
統合して指揮系統を統一し、漁船も管轄下に
おいた。

 非軍事の装いの一大戦力が生まれ、その中に
玉之浦湾に押し寄せた船団も含まれたのだ。

 彼らは中国海軍とは別に、中国の海洋戦略を
担う。

 有事の際は海軍の出番の前段階で海警局が
統率する船団が先兵となるとみられる。

 東海大学の山田吉彦教授は、中国が海軍を
投入すれば日米安保条約第5条の適用という
事態を招きかねない。

 海警局の創設は、米軍の介入を回避するため
に、海軍を出さず、しかし確実に島を奪うため
の手立てだと見る。

 米国に介入の口実を与えない巧妙な戦術を
工夫する中国に対して、当の米国は、アジア
・太平洋政策を転換させつつあるかに見える。

 同盟諸国や価値観を同じくする友好国と連携
して事実上中国を包囲する、
いわゆるピボット政策が、第2期オバマ政権で
は、中国との協調重視の路線に変わりつつある。

 4月12~15日、韓国、中国、日本を歴訪
したケリー国務長官は北京で興奮気味にこう語
った。

「期待したよりもずっと多くの分野で、ほとん
どの分野で、いや全ての分野で、不同意よりも
同意が実現した」

「(米中という)世界最強の2カ国、世界最強
の2大経済国、2大エネルギー消費国、国連
安保理の2大国が、国際社会の隅々にまで目配
りするとき、相乗作用が生じるのです」

 米中協調を国益とする二大国主義(G2)へ
の転換を思わせる発言だった。

 人民日報傘下の「環球時報」は4月15日、
米国の「より優しい対応」を受けてこう書いた。

「米中の競合関係を利用して戦略的利益をもく
ろむ国々が存在するが、競合の微妙な変化が
米国に与(くみ)するか中国に与するかの決定
をより困難にするだろう」

 なんとも暗示的ではないか。ピボット政策の
下で米国に与して中国への対立姿勢をとって
きた国々は、米中関係が好転していったらどう
するのかと、嘲笑しているかのようだ。

 尖閣での中国のあからさまな侵略行為は、
ケリー長官の訪中から10日後だった。

 その後の4月29日にヘーゲル国防長官は
小野寺五典防衛相に、尖閣諸島に対する日本の
施政権及び、日米安保条約第5条の適用を
再確認した。

 アジア・太平洋諸国の見守る中で、真意は兎
(と)も角(かく)、米国には、右の点を
再確認しないという選択肢はなかっただろう。

 しかし明らかなのは、G2論に傾きかねない
米国を前に、中国の第2列島線確保の戦略が
着々と現実化していきかねないことだ。

 米中関係の微妙な変化は、北朝鮮の核・ミサ
イル、北方領土、竹島、歴史認識問題などに
連鎖反応を及ぼす。

 わが国はかつてない深刻な危機の中にある。

 米国との同盟関係重視は不変にしても、独立
国家としての自覚がますます必要になろう。




こうした事が、出来るのは、独裁国家の利点
でしょう。

国民の事を考えなくて済む訳で。

いや、治安の維持には、気を使うでしょうが。

民主主義国家では、こうした戦略を練るのは
難しいです。

情報は、必ず、どこかで漏れ、マスコミに流
れてしまいますから。

ともあれ、今後、政府としては、最悪の事態
を想定した、対策を考えて行かなければなら
ないでしょう。



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